両国に来て文殊の蕎麦とアタゴオルな北斎に会う

野暮用で両国。
めったに来ないエリアであります。四谷三丁目からだと地下鉄にまずのり四谷で総武線に乗り換えるとあっという間に両国の駅。案外近くてちょっとビックリ。
ただ秋葉原から東側はボクにとっては道のエリアで、目的地までかなり迷ってぶらぶらさまよう。
「横綱横丁」なんてさすが両国な名前の通りに「文殊」なる蕎麦屋を発見。
あぁ、ここなんだ。数ある立ち食い蕎麦のお店の中でもおいしいというので有名な店。両国に本店があっていつか来たいと思ってた。これ幸いと朝ご飯。
朝10時までは生卵がゆで卵が無料で一個サービスになるんだという。時計を見ると10時2分。残念ながら玉子はなしの今日の朝。

友人二人で熱いの、それから冷たいの。
春菊そばにイカの天ぷらをのっけたものと、冷やしきつねをたのんで食べる。
注文すると「これから麺を茹でますからちょっとお待ち下さいね」という。
蕎麦屋としては当たり前のことなんだけど、セルフサービスの立ち食い的なる店としては珍しい。

お店の中にはいい匂いが漂っています。安っぽい立ち食い蕎麦のお店の中には化学調味料の燃える匂いが湧き立っている。その匂いが店の外にまで溢れ出すような街の迷惑的な店が多い中、ココは外にもいい匂い。
湯気の中に働くひとの姿も凛々しく、ウキウキしながらやってきたのはおいしい姿をした器。食欲さそう香りが漂い、お腹がなります。

料理の姿は味をそのまま表している。つまり味もうつくしい。
角張ったバッサリとした細い蕎麦。蕎麦の香りに風味はとても力強くて、冷たくしめてその食感がよいのは当然。熱々の出汁に入ってもなおその輪郭を舌から喉が感じるステキ。
天ぷらも注文してから揚げていました。それほど忙しいわけではない週末の朝ならではの贅沢さ。ことに春菊の天ぷらのサックリ揚がったおいしさは格別でした。それをとっぷりツユに浸してしばらくすると、衣が汁を吸ってぽってり膨らみながら散り散りになる。油の香りや春菊の風味が混じった汁はスッキリ、かえしの香りにかつお節系の酸味が旨味をひきしめる。冷たい蕎麦にのっかっていたキツネを一枚借りてツユに浸してパクリ。甘じょっぱい関東独特の油揚げがぽってりふっくら、またおいしい。汁一滴も残さず堪能、朝ご飯。

 

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ところで今日、両国に来た理由が「すみだ北斎美術館」に来たかったから。
現在の墨田区にゆかりの深い北斎の作品展示を目的とした比較的新しい美術館で、先日、はじまったばかりの企画展。
宮沢賢治の世界を漫画化したので有名な「ますむらひろし」が、北斎の世界を自分の独特の世界にひきよせて再構築した作品を展示しているというので見に来た。
今の時代の浮世絵とでもいいますか…、なかなかたのしい作品群で、その作品ひとつひとつにその下敷きとなった北斎の作品が並べて展示されている。その傍らには作者が北斎の作品をどのように感じ、どこを特徴と捉えて再構築したかという解説がついている。
知ってる北斎の作品の、そういう見方もあるんだと感心しながらあっという間に1時間。

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