上野のニューヨーク、昭和の上野

上野に移動で打ち合わせ。のちちょっとのんびり、人と会う。
ぼんやりした街、上野にあってそこだけちょっと上野じゃないような感じがするのがパルコ界隈。
松坂屋の脇に出来たビルまるごとが渋谷っぽさを発散してる。
特に一階にできたディーンアンドデルーカのカフェの雰囲気は格好良くて、数あるディーンアンドデルーカの中でも特別、重厚にして居心地よき店。オキニイリ。
それにしてもこの時期のディーンアンドデルーカのショーケース周りの華やかで魅力的なコトにはウットリ。見た目ばかりかケーキやペストリーの内容もホリデー気分でニッコリします。何種類か揃うパイの中にピーカンアップルパイを見つける。ただのアップルパイならばレモンパイに気持ちが動くところだけれどピーカンアップルとあらばたのまなくてはならない一品。ホイップクリームを添えてもらった。

薄いパイ生地。なめらかなリンゴのフィリング、リンゴの蜜煮。砕いたダッチパイの生地が上にちらかっていて、生地の合間にローストピーカンナッツが埋まる。なんとめでたい景色でござろう。
リンゴのフィリングはかなり酸っぱく、一口食べると口の中が唾液で潤う。パイの甘みは控えめで、リンゴの香りや酸味に口が翻弄される。大人味。
ホイップクリームをたっぷりのっけて食べると酸味がおだやかになり、ピーカンナッツが砕けてとろけ口の中を香ばしくする相性もよし。クリスマスまでもう数日しかない今日をしみじみ思って食べる。酸味ひかえめな穏やかな味のコーヒーがミディアムサイズでお願いしたら、思いがけずもたっぷりあって得した感じにまたニッコリ。話もはずむおやつどき。

 

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御徒町から移動の前に、ひさしぶりに「丘」にくる。
喫茶店が飲食店の花形で、裕福な業種だった時代のお店。
このお店のために作られた建物。このお店のためにデザインされたロゴにデザイン、タイルに調度。
どこからどこまでもが昭和な感じでウットリします。
地下一階に二階がお店で、地下に向かって降りていく階段の高さが不揃いで手作り感がしみじみ伝わる。
店の中のムードは濃厚。暗くて天井からはシャンデリア。間接照明の色がギラッと黄金色してステンドグラスが独特な空気感を盛り上げる。
ちなみにこの店。ボクが大好きなホラー映画「残穢」の舞台にもなっていて、おどろおどろしい物語のおどろおどろしさを際立たせる役目をしっかり果たしていました。映画館でそのシーンをみたときびっくら驚いた。

喫茶店にあってほしい軽食さまざま。ナポリタンやミートソース。どれも情けないほど昭和な味わい。ケチャップライスが案外おいしく、それを食べようかと思いもしたけど、やっぱりココはサンドイッチ。タマゴサンドを選んでたのむ。
思う存分時間がかかる。小さな厨房で一人で作る。だから一度にひとつづつ。ボクの前にナポリタンとミックスサンドをたのんだ人がいて20分ほど待って到着。薄焼き卵を数枚重ねてきゅうりとたっぷりのマヨネーズ。パンは焼かずにそのまま挟む。昔、ボクが育った松山大街道商店街にあった喫茶店のタマゴサンドはこうだった。たまごサラダでも厚焼き玉子でもだし巻き卵でもなく薄焼き玉子。焼けた玉子の香ばしさが際立つレシピで家でもこうして作ってた。酸っぱいコーヒーも昭和な感じで、気持ちがなごむ。オキニイリ。

 

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