上方元禄、バフェの朝

道頓堀の周りを歩くとそこかしこに長い行列。
そのほとんどがインバウンドの人たちの作る行列で、そのさきにあるのはたいていラーメン店かたこ焼きの店、あるいは回転寿司と相場がきまる。
かといってラーメン店ならどこでもいいのかというとそうじゃなく、例えば大行列のたこ焼き店の隣にガラガラのたこ焼きの店があったりする。
飲食業とはこれほどまでに優勝劣敗の厳しい産業か…、ってしんみりしちゃう。
ちなみに大阪の回転寿司で一番の行列といえば元禄寿司。日本全国にある店だけど、ここ大阪では独自の進化を遂げてるようで、例えばお店の上にはまぐろの握りを指でつまんだオブジェが下がる。千日前のお店で進化を体験しましょうと夜にきた。

行列に並びます。
インバウンド専用か…と思うと地元の人たちもかなりいて、インバウンド流ではなく大阪的な店なんだと改め思う。
食べるとすぐにお店を出て、先を急ぐお客様が多いからでしょうか…、並んでいても案外スイスイ前に進んでホッとする。
待ってる間、店頭にあるテイクアウトコーナーでお土産たのんで持って帰る人もかなりいて、中にはそのままお店の前にしゃがみこみ食べちゃう猛者も数知れず。
カオスでござんす。
オモシロイ。

寿司は関西的です。
形がコロンと丸い感じに仕上がっている。その分、ネタの切り方も細長くなく四角い感じ。口の中に入れたときにどっしりとした食べごたえを感じるように出来上がる。
シャリはかなり甘めで旨い。箱寿司に代表される「しゃりを味わう」という上方寿司に独特の系譜を感じる。しかも人肌。お腹いっぱいになるにはとても経済的でいいじゃないかと思ったりする。
トリ貝、上まぐろ、蒸し雲丹、イカに炙った鰻。醤油皿はなく醤油を直接寿司にかけて食べるスタイル。合理的だけどちと苦手。鉄火を〆にとると切り方が関西的です。細巻き一本を東京ならば6切れにする。西に行くと4切れになる。これまた食べごたえがあって案外ボクは好き。

ちなみに東京ではお目にかかれぬ寿司が次々流れてきます。
クジラベーコン、クジラのさえずり。鯛の皮だけを炙ってしゃりにのっけたのなんて、鱗が苦手な目にはまるで食欲さそわぬ異国の料理。
寿司といっても地域によってこれほど違う。日本にはじめてやってきて大阪の寿司を食べて寿司と思った人が、東京にきて東京の寿司を食べたとき、どう思うんだろう。日本の食は多彩で深い…、と思ってくれればありがたし。
アサリがたっぷりはいった赤だし。出汁がしっかりきいていて味噌も濃厚。オキニイリ。

 

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土曜日の朝、出発前にホテルのバフェ。朝食をセットにしないでとったホテルで、けれど地元の人があのホテルは朝食がいいっていうので有名だよ…、っていうので急遽、朝食を買う。雨が降る朝で外に出ないで朝のお腹を満たせてよかった。

しかも料理がしっかりしている。なにより家庭的な惣菜料理が多彩にそろい、どれもが出来合いじゃなく作ったばかりのやさしい味わい。切り昆布の煮付けやオクラのごまよごし。ナスの煮たんやナッパのおひたしとどれもおいしく、中でも高野豆腐がしっとり上等。
6種類ほどの卵料理からひとつ選んでできたてが厨房から直接はこばれてくるサービスもありがたく、スクランブルエッグをもらってそこにご飯やグリルソーセージ。洋風卵かけご飯みたいにトゥルトゥル食べる。
トースターでバターブレッドをこんがりやいてハムをのっけてサクッと食べる。アサリや野菜がタップリ入ったクラムチャウダーが思いがけずもおいしくて、朝のお腹があったまる。さて出発です。橋を渡って高松へ。台風予感の風が不穏な9月最後の週末なり。

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