三松のおむすび、竜田揚げやら玉子焼き

池袋にきて昼のご馳走。「美松」を訪ねる。
東武線で移動する人と会う約束があって、場所は自由に選べた。時間は早めの午前中で、ならば池袋で打ち合わせをすませてそれからランチにすればいいや…、とそれで池袋。
池袋駅から5分ほども歩いた静かなエリアにポツン。「ごはん」と書かれた看板に、朝顔のつるがからまりつるを伝って雨粒がポタリポタリと滴る景色に胸がキュンッ、お腹がグーって鳴ってクスリ。
カウンターの一番端の席をもらって、壁にかかったお品書きをみる。いつも迷います。何にしようか迷って迷って、注文決めてちょっと待つ。

特別変わったメニューがあるわけじゃない。
どれもボクで作れそうな料理ばかりで、だからかなぁ…、全部食べて見たくなる。
作れそうなんだけど、自分で作るのと違ったおいしさに必ず出会えるってお店はステキ。通いたくなる。

「ごはん」と看板が出ているようにご飯がおいしいお店です。それでおむすび。梅を具にして作ってもらう。
メインは散々迷って鶏肉の竜田揚げ。
茶碗に入ったご飯じゃなくて、おむすびの相棒といえばやっぱり唐揚げ…、と思ってそれで。
しらす奴を小鉢がわりに、玉子焼きを副菜として味噌汁つけてひと揃え。
玉子焼きだけちょっとお待ちくださいね…、ってそれ以外の料理がお盆にのっかってくる。
小さなザルを器におむすび。ザルはしっとり濡らされていて、上にちょこんとほぐした梅干しが彩りそえる。海苔はしっとり、ご飯にキレイに貼り付いて梅おむすびはこうやって作るんだよ…、って言ってるみたいなうつくしさ。

二口大ほどの大きさでこんがり上がった竜田揚げ。肉にしっかり味が入って衣はサクサク。皮までバリッと揚って耳の奥で砕ける音が響くほど。
肉汁じゅわりと吐き出しながらムッチリとろけるご飯のお供。それが6個。サイドにパプリカ、ピーマン、さつまいもの天ぷらがつくというのが気が利いていて、千切りキャベツもみずみずしい。
水をほどよく切った木綿豆腐に削ったばかりの鰹節。釜揚げしらすがたっぷりのっかり、しらすの塩味、鰹節の風味で豆腐をおいしく味わう。
しっかりとした出汁。味噌は風味を添えるだけという味噌汁の中には大根、ニンジン、お麩にネギ。具沢山にてこれもおかずの役目を果たす。

ゆっくり、ゆっくり、味わいながら食べ進め半分ほどを食べたところで玉子焼き。
好みの味に仕上げてもらえるのがうれしいこれで、今日は甘辛。塩と砂糖でちょっと甘めに作ってもらう。
表面こんがり焼けていて、けれど中はトロトロ、ふわふわ。箸で切り分け口に運んだ時にはすっかりスクランブルエッグのようになってる。
そういえばここのおむすびもふっくらむすんで、口の中でポロリと崩れて炊きたてご飯にもどってく。
玉子焼きの四角い形も、おむすびの三角形もどれもひととき仮の姿で、舌にのっかり元の姿を思い出す。そんなやさしさ、たのしさにウットリしながらお腹が満ちる。
近所にあったらいいのになぁ…、って今日も思った。アリガタイ。

 

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