ローズベーカリーでアールグレイにクリームティー

ちょっと気持ちがささくれちゃったように感じて、甘いもので心を修復。銀座のローズベーカリーにやってきてみる。
コムデギャルソンの川久保玲さんがディレクションしてるセレクトショップ、ドーバーストリートマーケットギンザの最上階にある。
そこに向かうエレベーターに大きなショッピングバッグをもってたり、販売員を従えのってくる上客らしき人たちのほとんどが中国からの観光客という状況に今の銀座を感じつつ、彼らの目的地がローズベーカリーではないことに、ほんのちょっとだけホッとしたりする。今の銀座的なる現実。
飾り気のない実用的な店内で、ショーケースに並んだお菓子や食卓につくお客様の姿がはえるようにという配慮を感じる。あんまりおしゃれじゃない格好できちゃったことをちと反省(笑)。アールグレイのお茶をもらった。

以前は鉄瓶に入ってやってきていたお茶が今では実用的なステンレスのポットに変わった。
こちらの方がずっと軽くてカップにお茶を注ぎやすくなるから悪くないかもしれないけれど、特別な部分をなくしてしまうのは勿体ないなぁ…、ってちょっと思った。
お茶のお供にケーキやペストリーの盛り合わせ。
クリームティーを選んでたのむ。
英国のお茶のたのしみ方のひとつがクリームティーで、簡素なアフタヌーンティーっていう感じ。基本は紅茶とスコーン、クロテッドクリームとジャムが添えられるというもの。ここのはちょっと贅沢にスコーンの他にも英国伝統のケーキも一緒に。一本足の憑いた丸い木皿にきれいに盛り付けられてやってくる。かわいらしいケーキが宙に浮かぶ景色がうやうやしくて、ウキウキしてくる。

スコーンはちっちゃい。
一口サイズ。
コリッと硬くてボロリと崩れる。
口でボロボロ崩れてちらかって、唾液を思う存分吸い込んでいく。
英国のお菓子の特徴のひとつがこういう「ボロボロ感」。
日本のケーキはみずみずしかったりとろけたり、ふんわりしてたりふっくらだったり…。
それだけで十分おいしく味わえることを目指してできる。
英国の焼き菓子のほとんどはその反対で、自然と紅茶をねだるようにできている。
ただすぐに紅茶を飲んでしまうと勿体ないほど、味わい、食感複雑なのも特徴でスコーンもしばらく口の中で弄んでるとボロボロがゆっくりネットリ粘りはじめて挟んだクロテッドクリームやマーマレードの風味、香りが広がってくる。ウットリしながら、そこで紅茶。アールグレイの香りや紅茶の渋みが口をスッキリさせて、次の一口の準備が整う。

カップケーキはカカオの香りの生地の中にビターチョコ。チョコ味のバタークリームを上にたっぷり絞って上にフランボワーズ。甘みと苦味と酸味のバランスが見事なもので、しかも「甘い!」。頭や心のシワがみんな取れちゃいそうなほどの甘さにウットリします。
スポンジ生地にゼリーにクリーム、果物を積み重ねて作るイングリッシュとライフル。季節のリンゴの甘酸っぱさとカスタードクリームの代わりにレモンクリームを使ってキリッと酸っぱく体がたのしく震える。
ざっくりとしたレモンの味のスポンジケーキ。コリッと硬いチョコクッキーと味わい、食感多彩をたのしむ。ちょっとのんびりいたしましょう。

 

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