ロースカツが脇役つとめるまい泉本店の青山彩花定食

定点観測的に来たくなる店のひとつが表参道にあるまい泉本店。
今や日本全国の食品売り場で惣菜、弁当、サンドイッチを売るまくってるまい泉ブランドの総本山にして、すべてがここからはじまった場所。来るたびいろんな勉強をする。
かつて男の料理の代表だったとんかつを女性やシニアも好むゴチソウにしたお店のひとつがこの店。
とんかつ専門店であると同時に、とんかつがおいしい日本料理店の性格もある間口の広さが特徴でこれからのとんかつ屋さんの進化のひとつの形がここ…、じゃないかと思ってたまに来る。
天井の高いメインホールの開放感は格別で、けれどひとりで来るとほぼカウンター。職人さんが見事な手際でカツを次々揚げていく様子を見ながら料理を待つのもまたおゴチソウ。
芥子色したユニフォームをまとってキビキビ働く女性スタッフの姿、笑顔も良き先味です。

カニとキュウリのサラダが来ます。
この店でずっと昔からある名物料理で薄切りにしたキュウリをカニのほぐし身とマヨネーズであえ、塩で味を整えたもの。
蟹の足肉をてっぺんに飾って表情上等。
パリパリ壊れるキュウリがなんともみずみずしくて、青い香りにカニの風味と甘味が混じる。
砕ける食感がたのしいキュウリの厚みがおいしくさせるコツなんでしょう。家で何度か真似て作ってみたけれどなかなかうまく整わないのがくやしいゴチソウ。
キュウリのサラダを半分ほど食べたところでメインが到着。「青山彩花定食」っていうとんかつ専門店にあるまじき定食(笑)。3つ割になった弁当箱におかずが詰められ、それにサラダとご飯と汁でひと揃え。

弁当箱のメインの場所に一応ロースカツが置かれてる。
ただ大きさはかなり控えめ。
おそらく80gくらいじゃないのかなぁ…。千切りキャベツにレモン、マーシュの葉っぱが一枚彩り添えている。
サイドに漬物入った小さな器。
いかにも和食という体裁で、ロースカツの代わりに天ぷらがよそおわれてても不思議じゃないのがオモシロイ。
刺し身は鯛とマグロの赤身。どちらもしっかり状態はよく、特にマグロの赤身独特のひんやりとした舌触り、最後に残る酸味が上等。
ご飯のおかずにピタッとはまる。
それから銀鱈の西京焼き。ちょっと薄めで小さいけれど脂はのってこんがり焼けた皮までおいしい。卵焼きが添えられていてしっとりふっかり。甘めの味付けがボク好み。サラダの上にはカニカマが堂々としたなりして乗っているのにちょっと笑ったりする。

とんかつ「が」食べたいのじゃなく、とんかつ「も」食べたい気持ちが満たされる。そしてそういう機会って結構あって、だからこういう料理をしっかり作り込んで出してくれる店って本当にありがたい。

脂をキレイに取り除き几帳面なほどにきれいな長方形に整えて、サクッと揚げたロースカツ。百貨店なんかで売られてるお弁当で見慣れた姿ではあるけれど、揚げたてだから衣はこんがり、軽い仕上がり。植物油だけで揚げるから後味軽やか。しかも繊維を壊した肉はふっくら、やわらかで箸で切れるほど。
お年寄りにも女性にも誰にもやさしい。おなじみの野菜のうまみがとけこんだ甘いソースの他にウスターソースも用意されてる。豚肉の味や風味を邪魔せず持ち味たのしめるのがボクは好き。
100円ちょっとの追加で味噌汁を豚汁に代えてくれるその豚汁が、大根、ニンジン、豚肉たっぷり。値段以上の価値があるのがありがたい旨い以上に上手い店。

 

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コメント

  1. でゅその

    サカキさん、今年も暮れますね。
    まい泉本店では、今年は何度かランチの機会がありました。わたしも行く度にちゃんとおいしく、老若男女のニーズに懐深く応えてくれる気持ちのいいお店だと思います。
    今年もサカキさんのブログにお世話になりました。来年も楽しみにしています。
    どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

    • サカキシンイチロウ

      でゅそのさん
      みんなにやさしいお店って東京ではどんどん少なくなってます。だからまい泉本店のようなお店って本当にありがたいですよね。
      来年はますますゴキゲンにと思っています。
      でゅそのさんの来年もステキな一年でありますように。

  2. でゆその

    ありがとうございます。
    サカキさんにとっても健やかでゴキゲンな一年になりますように。

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