ロゼで味わう、とん八亭のひれのカツ

上野でとんかつ。昨日はウィンナシュニッツェル。今日はとんかつと揚げた豚肉続きでござんす。
パン粉と肉が一体となるシュニッツェル独特を味わいながら、やっぱりとんかつもいいよなぁ…、と思った結果。上野にやってきたついでに「とん八亭」を選んだ。
上野の街は個性的なとんかつ専門店の宝庫で、ここにしようか、あそこにしようかとちょっと迷った。
迷った末にシュニッツェルの対極にあるとんかつを食べてやろう…、と決意する。
パン粉が立ち上がるように揚がっていて肉は分厚くジューシーなカツ。その条件に当てはまる店が「とん八亭」だった…、という次第。店の前を通りかかったのが開店10分ほど前で待ちの行列ができ始めたとこ。ちょっと並んでカウンターの一番端の席をもらった。

カウンターの中に厨房。壁はなく揚げ手のご主人、客席の様子を見ながら気配を感じ、仕事をすすめる。店に油のおいしい香りはただようものの、油臭さや空気の汚れを感じさせることなきすがすがしさにニッコリします。
すぐ脇に味噌汁を炊く手鍋が置かれたコンロがあって、そのピカピカに厨房の中もキラキラしてるんだろう…、と思ってお腹が盛大に鳴る。
ヒレカツ、ロースカツ、一口カツにコロッケ、それからエビフライ。メニューはシンプル。ヒレとロースは2000円前後と期待を湧かせる上等値段。
平日のランチタイム用の「かつライス」っていうのが安くて900円。若干薄めの豚肉を使ったとんかつだからスピードメニュー。「安い高い」というよりも「速いゆっくり」という使い勝手の区別でメニューができているのが親切でよい。

20分弱待ちましたか。
あと5分ほどの頃合いで漬物がきて続いてご飯。
ヒレカツを盛ったお皿と一緒に汁。
色白に仕上がった分厚いヒレカツの姿にウットリ。
まさに食べたいものが目の前に鎮座しているシアワセに、食べる前から笑顔がとまらぬ。
衣はサクサク、箸で触ると乾いた音が軽く聞こえる。
肉の断面は外から徐々にロゼ色にグラデーションし、滲み出してくる肉汁でツヤツヤ潤い、光って見える。まずは塩をふりかけ食べる。
カサッとパン粉が前歯を触って散らかって、クチャっと肉が歯切れてちぎれる。強い旨味の肉汁が溢れ出してきて衣と混じる。ラードで揚げた衣は甘く、トロンと肉をなめらかにする。なんと肉感的でゴージャスな味。「肉を食べてる!」って実感にしばしクラクラしながら目を閉じ、ただただ味わう。

とんかつソースをかけ、パクリ。酸味、甘み、ソースの風味が混じってご飯をねだるおいしさ。練った芥子をたっぷりのせると、どっしりとした脂の風味が軽やかになり肉の甘みが際立つたのしさ。
衣をつけて油の中で加熱する。衣は油を吸い込んで揚がっていくけど、中の素材は油に触れず蒸されるように仕上がっていく。この繊細に日本の人はよくぞ気づいてここまで洗練させたものよ…、と感心しながら一口、そしてまた一口。固めに炊かれたご飯もうまい。挙げた衣に負けぬどっしりした汁に、千切りキャベツに芋サラダ。カリカリとした漬物の食感までもが主役を引き立ておいしくさせる役目を果たす。オゴチソウ。

 

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