レタスドッグとデイジー。威張らぬ値段のオゴチソウ
家から歩いて5分ちょっとという場所にある曙橋のフレッシュネスバーガー。
ビルに中にあるのに一戸建ての家にいるような気持ちになれる不思議なお店。チェーン展開をはじめてまもない頃にはこういうお店をたくさん作った。
チェーン店であることよりも、同じ暖簾の個店が集まりチェーン店と戦うんだ…、って意欲に満ちた時代の店舗。
そんな会社も自分自身がチェーンになって、経営主体も変わってしまってかなわぬ夢が残った感じ。
なんだか切ない。しょうがない。
レタスドッグの朝食セット。アイスコーヒーをお供にもらって、一輪挿しのデイジーの色をひとつひとつ見て歩く。タナカくんが好きだったオレンジ色のデイジーが咲いてるテーブルを見つけて座る。アイスコーヒーと番号札をもらってそしてしばらく待ってレタスドッグが運ばれてくる。
今日もレタスが元気で良い!レタスとソーセージが互いに主役を譲らぬようなにぎにぎしくて力強い姿がステキ。見ているだけで元気が出ます。
ドッグロールもソーセージもグリドルで焼いて仕上げているのでしょう。ロールを開いた断面はこんがり焦げて色付いていて、ソーセージも油でツヤツヤ。ところどころが避けて中から肉汁ジュワリ。
ケチャップとフレンチマスタードをプチュンプチュンと互い違いに搾り出し、パクリとかじる。レタスが上顎くすぐって、ドッグロールに前歯が当たる。前歯がフカッと沈んだ直後にバキッと歯切れるソーセージ。レタスがザクっと歯切れてばっさり口いっぱに散らかって、口の中がにぎやかきなる。
おいしいなぁ…、量も味も程よく朝のお腹にちょうどよい。
関連ランキング:ハンバーガー | 曙橋駅、四谷三丁目駅、若松河田駅
昼は「山さき」。お腹いっぱいになりたくてくる。
カウンターの中に厨房。テーブル席が4つあり、入り口脇にはテイクアウト売店がある。
磨き込まれた白木のカウンター。そっと触ると木の表面が毛羽立つように感じるほどに磨き込まれて気持ちいい。
かつて水道橋に「とんかついもや」というお店があって、ここにくるたびその店のことを思い出す。学生やサラリーマンに気軽にとんかつを食べてお腹いっぱいになってもらおうと作られた店で、安くてそしてうまかった。
ここもそんな感じのお店。開店と同時に次々お客さまがやってきて、そのたび「いらっしゃい」って元気で明るい声が厨房から飛んでくる。

ミックス定食とわさび昆布を選んでたのむ。
湯呑みに入った冷たいお茶。
大根の浅漬けに、わさび昆布がまずやってくる。
わさび昆布はわさびの風味と辛味がピリッとおいしい佃煮で、これがあればビールが飲める。
タナカくんがビールのお供によく食べていた粋な一品。
お茶のあてにしてのんびりメインを待つことにする。
カラコロ、カツを揚げる音。シュワシュワ、肉の水分が抜けて蒸発していく音。とんかつ屋さんのカウンターは音がおいしい。
おいしい匂いと一緒にミックス定食がやってくる。ご飯少なめでお願いすると「このくらいでいいですか?」って茶碗を見せくれるのもいい。
お皿の上はにぎやかです。アジフライにエビフライ、それから串かつ。
千切りキャベツが山盛りで、お皿の縁には芥子がべっとり。おいしい景色。千切りキャベツが山盛りなことにまずニッコリ。ドレッシングなんてありません。ソースでいいじゃんって潔さ。ただ千切りキャベツは醤油で食べる派。醤油をもらってむしゃむしゃ食べる。
そしてフライを食べ進む。串カツ、エビフライにはソースをかけてアジフライには醤油を少々。そういえばここにはタルタルソースなんて小洒落たものもござんせん。
分厚いアジは味わい濃厚。ふっくらしていてフワッとほぐれる。醤油の香りでパン粉衣が香ばしくなる。
パン粉はほどよい粗さでザクザク。口に中で暴れる感じ。焦げた香りもおいしくて、軽い苦味が素材の旨みをひきしめる。
串カツはひと口大の豚肉3切れ、タマネギ3切れ。このタマネギがおいしいの!シャキシャキ感を残した熱の入れ方で辛くて甘い。ご飯のおかずにちょうど良い。
エビは加水をしない正直なエビ。ムチュンと食感、力強くて甘くてエビ独特の香りも強い。尻尾もキレイでバリバリ食べる。
しじみ汁をゴクリと飲んで今日もごきげん。腹いっぱい。













この腕白な茶色い盛り合わせは生地の「田中君」面ですね。
ntさん
茶色いですよね…、裏地がしっかりしていると着心地が良くて丈夫な服ができる。
気持ちも同じかなぁって思います。