リンガーハットのエブリボウル…、ですってよ!

リンガーハットが新業態を開業した…、というので広尾にやってくる。
地下鉄の駅をでたすぐ近く。
広尾のランドマークでもいえる明治屋のビルの一階。「エブリボウル」という名前。
女性に向けた野菜をおいしく食べる提案。しかもすべての商品がテイクアウトに適しているという、今、飲食店の人たちが一生懸命参入しようと試行錯誤している市場をターゲットにした業態のように思えてやってきてみる。
入り口入ったところにいきなりカウンター。選べるパスタのサンプルがまず並んでる。
「はじめてお越しになりましたか?」と聞かれて、「ハイ」と答えると注文のシステムが説明される。まずパスタを選ぶ。麺のサンプルの横に並んだ6種類のソースの中から一種類。これまた6種類のおかずの中からひとつ選んで980円。ハーブ野菜がサイドにサービスでつくというもの。

カウンターの後ろには全自動の茹麺機。
麺とソースをあわせながら加熱するためのガス台があり、調理するのには少々時間がかかります。
全粒粉のリガトーニ、ロングパスタに中華麺。これらは湯通しすると完成し、グルテンフリーのパスタは3分ほどの茹で時間を必要とする。
パスタとソースをからめて仕上げるのに3分〜5分。
しかもずっと人がつきっきりで鍋の様子をじっとみている。慣れていないこともあるのだろうけど、一度におそらく2種類の料理を作るのが精一杯。
しかもガス台が置かれたスペースが小さく一人立つのがせいぜいで、この店が本当にブレークしてもし混んだら一体どうなるんだろう…、行列狙いのオペレーション?って思ってしまう。
しかもおそらくインスタばえを狙ったんでしょう。
大きな器にひらべったく、キレイに料理を並べて盛り付けるので、その盛り付けに時間がかかる。飲食店の商品開発には、料理を「見た目から組み立てる」やり方と「食材から積み上げる」やり方があって、ファストフードは断然後者。見た目から入るとろくなことがない…、その典型って思えてしまう。

商品としてはたしかにうつくしい。健康的な感じがします。
リガトーニはトマトソースで仕上げてもらい、おかずはきのこと野菜の炒め物。中華麺はミートソース。ラタトゥイユを選んで添わす。グルテンフリーのフェットチーネにはサーモンクリーム。林檎とじゃがいものキッシュをサイドに組み合わす。
食べはじめるとこれがかなり残念で、まずぬるい。
サラダにあわせた温度の器。そこにできたてのパスタを入れる。当然冷たくなっちゃいます。おかずの料理もぬるくてまるで作り置きした弁当たべてるみたいな感じ。仕切りの無い器に入ったいろんな料理。パスタとソースを混ぜてるとサラダやおかずが引きずられ、渾然一体になりはじめる。するとどんどん器の中が汚くなっていくのです。頭で作った料理って、食べ手のことまで考えないからおんな無様を演じちゃう。

しかも開店と同時のファーストゲストでありながら、ここまで揃うのに10分ほどの時間がかかった。
もし真剣にチェーン展開をしたいのならば、このオペレーションを改善しないとダメだろうなぁ。今のじゃまるで学園祭の模擬店レベルのシステムだもの。
実はリンガーハット。7年ほど前にリンガールという女性向けのリンガーハットを作って玉砕。リンガールって「淋しいガールでリンガール」だと笑われた。
今度のコレはおそらくアメリカで流行ってるブリトーの店をリンガーハット的にアレンジしたどうなるだろう…、って思って作ってみたんでしょうね。これから試行錯誤で本物になっていくのかもしれないけれど、こういう業態が本当に得意な人たちは、飲食店の人たちじゃなくコンビニエンスストアじゃないか…、って思ったりする。電子レンジ調理で十分再現できる料理だし、ならばもっと熱々の料理を食べられるんだもん…、ってちょっと思った。いろんな勉強いたします。

 

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コメント

  1. Miatamore

    いつも美味しそうな写真を拝見しているのに、ここの料理は全く美味しそうに見えないことに愕然といたしました。これでインスタ映え?うーん。日本の女子の好みはわかりません...それはともかく、本来、伝統的なパスタ料理は、ソースとパスタがしっかりと絡んでいる状態が完成形で、トマトソースとか、ミートソースとかをパスタの上にぽてっとのせただけの姿は、未完成形。イタリアでもそういう出し方をするのは、スピード勝負の食堂みたいなところで、混ぜて出す手間がかけられないから自分でやって、みたいなことですね。でも、こちらのエブリボウルの盛り付けは、時間かかってコレですか...麺が美味しそうに見えないどころか、茹でる前のパスタを使った盛り付け見本?と思ってしまいました。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Mitamoreさん
      鍋の中でタプンタプンさせながら、麺とソースをしっかり一体化させる手間を惜しむ分、ソースそのものに乳化剤がくわえられていて、食べるととても不自然なすべすべ感に悩まされました。
      日本の料理は今、とてもへんてこりんな方向に向かおうとしているんだなぁ…、となやましさばかりがつのりました。

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