ライン

朝を水道橋から始める月曜。「ライン」で朝をとることにする。ウキウキします。会社に出る前、ここにこういうお店が目的地の近所にある、と思っただけで通勤するのがたのしくなる。

a r昔はこういうお店がたくさんありました。
出勤前の気持ちを整え、仕事に向けての準備をする場所。
あるいは、一旦、会社に顔を出してから仲間と一緒に朝の時間をのんびり過ごし、みんなで会社モードになっていくための場所としての喫茶店。
スターバックスじゃないんですよね。
そこに行けば、いつもの人がニコニコしながら働いていて、ときに世間話で盛り上がれるようなあったかい場所。
少なくはなってしまったけど、こういう場所が今でもこうして残ってて、だからアメリカから来たサードウェイブコーヒーなんて、なんかニセモノみたいにみえてくる。
来ればくるほど、自分の体と気持ちになじむ。仕立ての良い服みたいな場所が、近くにあるのがありがたい。

サンドイッチのセットをもらう。
トーストしたパン。ハムときゅうりを挟んで作る。ホットコーヒーをお供にもらって、明るく朝のはじまりとする。
ひとつプレートの上にメインとサラダと玉子。西洋的には、サラダを片付け、玉子を食べて、それからサンドイッチを食べて仕上げる。口の中でいろんな料理の味がするのを好ましいとは思わないから、日本人とは違った食べ方をするんだよ…、って、よく勉強会で言っていた。ところが最近。日本の若い人たちもそういう食べ方を好んでする。

a r egga r kimi食の欧米化っていうのは、食べるものの内容よりも食べ方の方が深刻で、そういう食べ方をするということはひとつひとつの料理の味が完結してなきゃならない。
味の濃い煮付けを白いご飯で食べておいしく感じる文化がなくなっちゃうかもしれないワケです。
それも変化として受け入れなくちゃいけないのかなぁ…、と、ぼんやり思って、ならばそういう食べ方を今朝はやってみようかと、サラダを全部きれいに食べる。シャキシャキとしたみずみずしさが口の中を満たして消える。目がシャッキリとさめていく。
そしてやおらゆで卵。コンコン、殻を叩いて壊す。
ここの玉子はいつも新鮮。だから殻と白身の間の膜がしっかり頑丈。
これが白身にくっついてるときれいに剥けず、白身がボロボロ、崩れてしまう。だから殻を剥くのじゃなくてまず膜。そっとつまんで手がかりつけて、剥ぐようにして剥いてくと、するんときれいに剥けていく。

DSC03662a r sand小さいながらも頑丈で、指で割ろうと思うもしたたか抵抗し、くぼんで形が歪むだけ。
それでパクリと一口齧る。
白身がムチュンと前歯ではじけ、黄身はバッサリ。コホコホするほどかわいて感じる。ところがそれが口の中ではたちまちとろけ、まったりとした甘みに変わる。命を食べてるって感じがしてくる、オゴチソウ。

ゆっくり命を味わって、最後に残ったサンドイッチを味わい食べる。
サンドイッチしかない皿の上。
これをさみしいと思うのか、それともメインの料理に集中できると思うのか。ちょっと微妙で、けれどこれがおいしいのです。
カサカサ焼けたトーストブレッド。中にはきゅうりとハムだけで、しかもどちらも薄切りのもの。だからパンの味しかしないかというと決してそんなことはない。
むしろ齧るとパンよりハムやきゅうりの味や食感が強く感じる。オモシロイ。
おそらく目で見た情報を、頭で増幅しながら食べる。それで舌が具材の存在を探りながら味わうようになるのでしょうね。
はみ出すほどにほどこされた、バターとマヨネーズが口の中をみずみずしくして、サンドイッチを食べているって感じにさせてくれもする。

a r 390お腹もたのしく満たされました。
いつもはアイスコーヒーをここではもらう。朝のお腹にゴクゴク飲んで、潤すためには冷たいコーヒーがおいしく感じるからなんだけど、今日は何故だかホットコーヒーを飲みたくなった。

小さなカップ。
裾がストンと小さくなった、喫茶店ではよく見るカップ。
お店の雰囲気はカフェっぽいんです。お店の名前も「カフェライン」。けれどこういう部分が喫茶店的。
コーヒーの味も酸味がキリッと後口ひきしめ、やさしい苦味の喫茶店的ブレンドで、だからおじさん。ホッとする。
一ヶ月に一回くらいしかこれない店で、なのにそのたび必ず来ているおじさんが数人いるのも頷ける。
フウフウしないと飲めないほどに熱いコーヒー。けれどこうして朝の食事をしているうちに、ちょうどほどよき温度になるのも粋なもてなし。
お腹をたのしく満たしてくれて、笑顔もついてたった390円と、申し訳なくなる値段。明日からとうとう12月。年が変わるまでもう一回はやってきましょう…、と思ったりする。オキニイリ。

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日曜の夜をおうちゴハン。チキンライスを作って食べる。

yy chickenriceチキンライスとはいってもシンガポール風のチキンライス。
ディーンアンドデルーカに売ってるチキンライスの素の缶詰。缶詰の中には脂混じりのスープと煮込んだ鶏肉が入ってる。
土鍋にお米とこの缶詰の中身、お水を入れて炊きあげるだけでエキゾチックなチキンライスの出来上がり。

鶏胸肉をスティームしました。鍋の中に水を張り、ネギと生姜で風味をつけてふっくら蒸して休ませる。
ほんのり冷めた頃合いでナイフを入れて薄切りにする。それをチキンライスのサイドにそわす。薄切りキュウリで飾って食べる。
パラパラとしたご飯の食感。
スープの脂が米粒ひとつひとつをコーティングして、スベスベしてる。口の中でパラッとちらかる情報量の多い食感。鶏の旨みと中国醤油の風味がおいしく、スイートチリとチリソースを混ぜたソースで辛味をつける。
パクチー買っときゃ良かったなぁ…、って思いながら、シンガポールに夢、馳せる。

y okazu蒸しどりだけでは心もとなく、おかずを作る。
殻付きの立派なブラックタイガーがあって、それの殻剥きお酒でもんで下ごしらえ。
にんにくと赤唐辛子をごま油でジャジャっと炒め、そこにエビ。
片面色が変わったところで刻んだ白ネギをバサッとくわえて、塩コショウ。ネギがしんなりしてきたところで玉子を流す。
泡立つ寸前くらいまでよーく溶いた玉子3個に、チキンストックを溶かしたものをザザッと入れてユックリ熱をとおしてとじる。
玉子をふっくらさせるようあまりいじらず、しっとり仕上げる。
これが思った以上においしくびっくり。玉子とネギの相性がよく、ふっくらシャキシャキ。しかもエビがぶりぶり上等。

それからサラダ。
固めに茹でたブロッコリー。ちぎったレタスとプチトマト。モッツァレラチーズをボウルに入れて、オリーブオイルと塩で味わう。
体の中がみずみずしくなる、夜がユックリふけていく。

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