ミッドタウンが日比谷にできた!

「東京ミッドタウン日比谷」なる再開発ビルが有楽町にできた。
六本木の防衛庁の跡地にできた東京ミッドタウンの支店と考えればいいのかどうなのか、タクシーの運転手さん泣かせのビルがまたひとつ。「ヒルズ」は森ビル、ミッドタウンは三井不動産。そのうち、東京ミッドタウン日本橋だとか、東京ミッドタウン大阪だとかができるのかなぁ…、笑っちゃう。
一階に入ると馬鹿げた吹き抜けがあり、エスカレーターには長蛇の行列。そこに並んだおばさまが「豪華なイオンモールみたい」って言っていたけど、まさにそういう感じでござる。
ロビーフロアに「当ビルには展望フロアはございません」と書いた立て札。問い合わせが多いのでしょう。とは言え、6階に屋外テラスがあって眺望見事。ビルに向かって押し寄せる緑。それを遮る皇居のお堀。東京って世界有数の公園都市だったんだ…、ってしみじみ思う。目のゴチソウ。

ちなみにここにはかつて「三信ビルディング」という優雅でクラシックなビルがあった。保存してもいいくらい美しいビルでそれがなくなり更地になったときには日本って、つくづく貧しく過去に対する敬意の無い国…、って思ったもの。

ただ新たにできたこのビルの地下。
地下鉄駅からビルに直結した通路が、かつて三信ビルの一階ロビーの意匠を再現してた。アーチ状の天井、気品に満ちた照明とそのうつくしさは圧倒的で、けれどニューワールドサービスはそこになく、代わりにスタバ。
しかもなぜだかセブンイレブンのロゴがギラギラ、異物感を強烈に醸し出す。
出店するなと言わないけれど、この空間に経緯をもったデザイン配慮はできなかったのか…、三井不動産、カッコ悪。

最近、都市型大型商業施設にはフードホール型の飲食フロアがブーム。ココにもあった。
ただこのビルを中心として駅や近隣の施設をつなぐ大きな通路の両側に施設がキレイにふりわけられている。通路や店同士を隔てる壁がないからフードホールのように見えてるだけで、実は従来型の飲食テナントフロアでしかない。フードホールがブームだからと急ごしらえでこうしたのでしょう。
フードホールというよりも「フード通路」って感じの施設(笑)。
通路だから開店前の店の様子が丸見えで、朝礼をしているとことか仕込み作業をしてるとことか見えたりするのが臨場感にはなっている。オイスターバーやステーキハウス、サラダのデリにベトナム料理のお店はどれもテーブルサービス。一軒だけセルフサービス、先払い。ファストフード的なお店がある。

スーザンズミートボールという店で、なんとミートボールの専門店。
レジで注文、お金を払ってカウンターの反対側の端っこで作ってもらった商品を受け取るシステム。
ミートボールは4種類。
ビーフ、ポーク、チキンに野菜。カウンターにル・クルーゼの鍋がならんでいてミートボールはその中にある。
ソースは保温のソースポットに4種類。その組み合わせで都合16種類のミートボールをたのしめる。
ご飯と一緒に弁当ボックスにいれてもらうか、パンで挟んでサンドイッチ風にするのかを選んで食べる。人気は弁当ボックス。上のフロアーのオフィスの人たちが4人前とか10人前とかまとめて買ってもいるようでかなりニギヤカ。

ポークミートボールにトマトソースを弁当ボックスに詰めてもらった。
追加でフレンチフライと冷たい緑茶でひとそろえ。

ミートボールはふっくら系ではなくてガッチリ系。
歯ごたえ逞しく粗挽きにした肉がコツコツ奥歯を叩くような感覚。肉を食べてるって実感がいい。
ハーブ、スパイスがしっかりきいてて肉そのもののでも味は整う。
トマトソースもしっかりしていてご飯がもりもり食べられるのがいい感じ。野菜サラダはハーブが中心。味は控えめ。きゅうり、カリフラワーのピクルスはほどよく浅漬け。カリカリコリコリ食感たのしい。かなり酸っぱく、食欲わかせてしかもサラダの味が整う。いい相棒。

ご飯の上にマッシュポテト。これがおいしい。とても滑らかでバターの香りがおいしくて。
追加でとったフレンチフライが絶品クラス。サクサクしていて塩の風味もしっかりしている。それをマッシュポテトにズブっとツッコミ、たっぷりまとわせ口に運ぶと「ポテト・オン・ポテト」なおいしさ。ザクザクしたながらゆっくりとろけるオゴチソウ。

ところで食べていると食材の搬入業者がやってきた。営業前に済ませることもできたろうに、搬入業者の都合でこういうことになっちゃったのでしょう。
かつて外食産業は新しい産業の頂点君臨してた。物流にしても食品メーカーにしても、関連する産業は外食産業のわがままを聞き、外食産業のために働いてくれた。けれど今では立場逆転。今では外食産業は関連業者の言いなりになっちゃっている。
頂点は大きくなりすぎると崩れて下に散らかっちゃうから…、なのかなぁ。なんだかちょっとなやましかった。

スゴイ人出です。
シネコンがあり物販があり、商業施設のほぼ半分ほどをしめるレストランフロアの店には行列。
ただその人たちのほとんどは数寄屋橋に東急プラザができたときにそこにいた人。
銀座シックスができたらそこに移った人たち。だからこの行列も虚ろなモノでありましょう。

そういう人たちを拒絶するようにわざわざ入りにくいドアを用意する店もあります。
入るといくらかかっちゃうかわからないように作っていても、飛び込んできては「高い」と文句を言う人がかなりいるのでしょう。
日本一のバーテンダーが経営しているバーの入口に「テーブルチャージが1000円」かかるとエクスキューズの貼り紙がある。
こんなところに出店しなければ、こういう無粋をせずとも良かったのに…、と思ったりする。哀れなり。
それにしてもこのビルのオフィス棟にいる人たちはどこで食事をしてるんだろう。それが不思議であるきまわっていて見つけたお店。

ロイヤルホストがやってるカフェで、本来ならばこういう店が働く人の受け皿になるべき場所なんだろうけど、観光客で大行列。
ところが店の一部がガラガラ。どうしたんだろう…、と見るとなんとコワークスペース。一人用のブースがあって会議ができるテーブルもある。コピー機があり仕事がバリバリできそうだけど、本当にガラガラ。
だってこんなビルに入居できる会社にはこういう場所が社内にあるもん。
こういうスペースを必要とするのは中小企業の人たちやノマドの人たち。そんな会社や人がエスカレーターをいくつも乗り継がないとこれないようなこんな場所にコワークスペースは求めない。頭でっかちが作った無駄な場所を感じた。そのうちココがロイヤルホストのカフェの客席に改装されて、でも改装された頃にはココのブームも終わって、ランチタイムにしか使われないかなしい場所になっちゃうんだろう…、って思ったりした。お勉強。

コメント

  1. あーた

    最近は、再開発ビルの開業当初に行くことがなかった(GINZA SIXはまだ行ってません)のですが、ここは以前三信じゃない方のビルで働いていたこともあり、映画観がてら行ってみました。
    まず久しぶりの千代田線で駅の古さが変わらず全然バリアフリーじゃないことと新しいビルとの対比に笑ってしまい、ミッドタウン入り口前に改札があったらスムーズなのになぁと。
    三信ビルの再現は素敵でしたが、サカキさんおっしゃるとおり、ニューワールドサービスやラプロムナードがあったらよかったですよね。
    強風でテラスは閉まってましたが、映画館からみる日比谷公園や皇居の緑は圧巻でした。
    飲食店はどこも混んでいて並ぶ気合いが出ず、シャンテ別館にオープンした添好運のベイクドチャーシューパオをテイクアウトして日比谷を後にしました。
    映画館はよかったので、次に行く時は紅鹿舎やウエストでお腹を満たそうと思ってます(笑)。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      あーたさん
      映画館の吹き抜けロビーから観るお堀の景色は圧巻ですよね。テラスからみるよりすべてのモノが目線にあって、ボクもステキだなぁ…、と思いました。
      添好運は大行列のようで、ほとぼりがさめたらランチかたがたまた行ってみようと思っています。

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