ミックスフライ、肉じゃが大きな茶碗蒸し。〆最中
茶碗蒸しがおいしい季節。銀座の「酒の穴」のランチにします。
銀座中央通りに面した肉の殿堂「らん月ビル」の地下にあった「利き酒処」。日本酒のあての料理をたのしむ趣向の大人のお店。ビル改築中で場所を変えての仮営業。
「ZOE銀座」っていう個性的な飲食店が集まるビルの5階。
そういえばここにはかつて香港の「夜上海」という中華レストランがあったのね。そこの上海蟹がこの上もなくおいしくて重宝してた。なつかしい。
大きな窓から光がふりそそぐ明るいお店。日本酒の一升瓶がズラッと並ぶ冷蔵ケースを囲むように設られたカウンター。カウンターのふた席ごとに酒燗器が埋め込まれているというのが、利酒処たる所以。各テーブルにも一個ずつ。手元で御燗しながら飲む日本酒はおいしかろうとニッコリします。

スモールポーションの料理が10種類ほど。
それらを組み合わせて自分だけの定食を作ることができるというのが人気。
けれどそれだと、メインなき食事になっていささかさみしい。
メイン料理にスモールポーション料理をひとつ組み合わせることができる定食があってそれ。
メインをミックスフライにしサイドの料理を茶碗蒸しにするも、ここの肉じゃががおいしいことを思い出し一品追加。
しばらく待って料理到着。にぎやかです。
小鉢サイズの肉じゃがはそれでも量はたっぷりあって、なにしろ系列のすき焼き屋さんの肉を使って作ってる。東京の肉じゃがは豚肉がほとんどだけどここは牛肉というのがうれしい。
ミックスフライはエビにイカ、クリームコロッケ。エビもイカもいい状態で、クリームコロッケの中にはカニのほぐし身たっぷり。タルタルソースもポテトサラダも手作りで、料理に対する真摯な姿勢と愛情感じてニッコリします。
そして目当ての茶碗蒸し。スモールポーション料理の中でこれだけ異色の大きさ。小さな丼くらいのサイズの器にたっぷり。出汁をたっぷり含んでふるふる。口の中で卵スープのようにふるまう。エビにカニ、しいたけ、鶏肉、銀杏と具材もたっぷり。
出汁を含んだ卵も当然おいしいのです。
けれどどこをすくっても必ず具材が何かスプーンにのってくるというのがシアワセ。豊かな気持ちにウットリします。
汁と漬物もおいしいんですよね。特にたくわん。拍子木状に切られてて、バリバリ壊れる食感がいい。耳の奥にずっと音が響いてそして消えいくのがたのしいゴチソウ。お腹も気持ちも満ちました。

〆に空也もなかを食べにいく。
銀座の町をぶらぶら歩き、京橋越えて日本橋のちょっと手間を左に曲がればミッドタウンが目の前にある。
寒さしのぎにミッドタウンに入って地下におり、ズンズン歩くとヤンマービルの地下広場。
煽り天井に植栽たっぷり。
そこだけ屋外みたいな雰囲気のある広場に面して「トリバコーヒー」があってそこ。
さて、まだあるかしらとレジ横のショーケースの上をみるとまだございます。ブレンドコーヒーをお供にもらう。
何度もきてる。けれどいつも違う食器で提供される。和食器のときもあれば派手派手しい絵が描かれたお皿のときもあったりして、今日はどんな器なんだろうと思うワクワクがまたおご馳走。今日は12角形の単色の皿でござんした。上の最中が映えている。
小さく、けれどずっしり重い。そしてお皿にしっかり立ちます。
生地は薄くて、けれど頑丈。少々お皿に押し付けようが壊れることなくそこにいる。噛んでもバリっと砕けない。一瞬フカっと前歯を沈ませ、サクッと歯切れる。乾いた感じがしなのだけど、だからと言ってしけった感じもしない独特。あんこは硬めでほどよく甘い。塩気も最小限で生地の塩気がひきたつ味わい。そして生地の存在感も希薄でつまり、あんこを手づかみして食べているような感じがするのがオキニイリ。
ここのコーヒーは酸味も苦みもおだやかで、最中にぴったり。空也もなかをここで売ろうと思った人の気持ちがわかるような気がするよき組み合わせ。しばしぼんやり過ごします。









