マーケットレストランアジオ

夕方早く、家に帰る前に夕食。軽くすませましょう…、と、伊勢丹の食堂街にある「アジオ」を選ぶ。
イタリアンレストランの黎明期。
マーケットレストランというタイトルをつけ、オープンキッチン。入り口近くにピザ窯を置き、炭焼きグリルで野菜や肉を焼いてるところが目近にみれる、ワクワク感とカジュアルさを売り物にしたココが出来たときには、業界騒然。視察相次ぐ話題の店にたちまちなった。真似するお店も続出し、日本的なイタリアンレストランのフォーマットを作ったお店。ボクもよく来たものでした。
ずっと繁盛しています。行列ができるのが当たり前の伊勢丹の食堂街にあってなお、ココの行列は特別でしかもレストランの中でも大きく席数がタップリあるにも関わらず、ずっと行列。今日も時間が5時前というのにすでに満席でした。

それにしてもメニューがほとんど変わらぬお店。
季節メニューが定期的に差し込まれるものの、メインの料理のほとんどはもう20年以上も前からほぼ変わらない。
馴染みの料理をいくつかたのむ。

まずはシーザーサラダ。ロメインレタスをクリーミーなドレッシングでドレスして、そこにたっぷりチーズをかける。
テーブルの脇のワゴンの上にどっしり置かれたグラノパダーノチーズを大きなヘラでシェイブする。体重をかけてガガッと何度も何度もチーズの上をひっかいて、削ったチーズをたっぷりのっける。その量、ウットリするほど多くてまるでチーズの料理のように感じる。贅沢でよし。

それからピザ。この店ができるまで、ピザといえば喫茶店のトースターでやくバリバリピザか、シェイキーズ的なズッシリとしたアメリカンピザのどちらかだった。それがこんなに薄くて、生地がサクサク、バリッとしててフツフツ、トマトソースが生地の上で沸騰しながら仕上がっている。そんな感じのピザはなかった。しかも薪の香りが香ばしく、チーズのとろけもひときわやさしくビックリしました。
今じゃピッツェリアなんてこういうピザが食べられる店が沢山できたけど、当時は本当に珍しかった。今日はピザにシーザーサラダとシェイブドチーズをのっけて挟んでバリバリ食べる。こういう食べ方は当時は思いつかなかったと記憶する。

それからパスタ。
赤唐辛子とニンニクのタリアテッレを選んでたのむ。

これも昔からあるメニュー。
まずこの商品名をみたときにビックリしました。
パスタでも、スパゲティーでもなくタリアテッレとは一体ナニモノ。
しかも生のパスタだという。
たのんでみると、断面四角く、角張った麺線が特徴のある黄色い麺。玉子をまぜて作った玉子麺というのがどこか中華の麺のようでもあって、とても独特。
ザクザク歯切れる。
しかも噛んでるうちに口の中で若干ネチネチとろけはじめる。生だからこその不思議な食感にしばらくかなりハマったもの。

ただそれ以上にビックリしたのが値段でした。今の値段が1300円台。昔も多分、そんな値段じゃなかったかなぁ…、にもかかわらず具がないのです。赤唐辛子と刻んだニンニク、オリーブオイル。つまりペペロンチーノではあるのだけれど、ほぼ麺だけというこんな料理にそんな値段がついてしまうって、やっぱり新宿伊勢丹って場所は怖い場所…、って思いながらも食べていた(笑)。

メインに鶏のグリルをたのんだ。みつせ鶏っていう地鶏のモモ一本の炭焼きで、皮目がキレイに焦げて焼けてる。おいしそうな匂いがしてはいたのだけれど、切ろうとナイフをあててみると、皮はやわらか。網にのっけて焼いただけだからしょうがないとは思うのだけど、皮をはいで肉だけ食べる。
ふっくらしていて、いい鶏肉に特徴的な鶏の香りがかなり強烈。
できれば鉄板に押し付けて皮目バリバリにしてもらえたらもっとおいしく食べられたかも…、って勝手に思う。サイドに添えたキャロットグラッセが太くて立派。一個がすくっと立ち上がってる姿凛々しくたのしんだ。

 

関連ランキング:イタリアン | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。