マクドナルドのおもてなし専門クルー

久しぶりの朝マック。新大阪の駅ビルにあるマクドナルドでテキパキと。
通勤客がひっきりなしに通る通路でカメラ構えて外観を撮る。
笑顔キレイな女性のポスター。求人募集のものだけど、よくみりゃびっくり。
「おもてなし専門クルー募集」とあった。
あぁ、マクドナルドの改革はここまできたんだ、と思ってお店の中に入ると見慣れた大きなカウンター。ただ手前の方はレジが置かれて注文とってる。ところが奥の三分の一はレジが置かれずスタッフひとり。出来上がった商品を手渡すだけの作業をしている。
しかも手渡しているのは飲み物だけのお客様とかテイクアウトの商品だけ。イートインのお客様には番号札を手渡して、出来上がったらお持ちしますからとレジのスタッフがいうではないの。

彼らがいうところの「テーブルデリバリー」というやつですな。
客席ホール側にはおそらく「おもてなし専門クルー」でしょう。首にリボンを結んだスタッフがニコニコしながら、「いらっしゃいませ」「少し待たせするかもしれませんがご容赦ください」「ありがとうございます、またお越しください」とお客様に声をかける。
出来上がった商品を運ぶ手伝いをすることもある。けれど基本、お客様とのコミュニケーションをするためニコニコ働いている。
「専門」という言葉の意味をしみじみ感じる。専門という概念は、分業という仕組みを前提としていて、ひとつのことを徹底的にすることで効率のよい働き方ができる…、と彼らは信じて仕組みを変えたのでしょう。

それだけが答えだとは思わない。
けれど、新しい働き方に対して危機感だとか、厄介なものと面倒臭がる人たちが多い中にあって、仮設をたてつつ実証しているマクドナルドは立派と思う。
ソーセージエッグマフィンに、ハッシュブラウンをつけ、ミルクでいつものひと揃え。
恒例の手乗りハッシュブラウンを撮影するも、やっぱりサイズは小さいまま。
でも日本の食はみんなサイズが小さくなっていくから今ではまるで気にならなくなっちゃいました。慣れとは怖い(笑)。
昔に比べて随分ふっかりしたマフィン。口溶け、やわらか、なめらかが今の日本の食の本流。だからしょうがないんだろうなと思って食べると、一時期強く感じた塩気もおだやかだった。かつての味を取り戻したよう。

ここ数年、来るたびがっかりしていたマクドナルド。様々な試行錯誤がみんな「貧しい食」を予感させてて哀しくなっていたのだけれど、そういうあれやこれももしかしたら新しい時代の働き方の模索の中でもがいた結果だったのかもな…、と思ったりする。
マクドナルドよりおいしいことを差別化としたバーガーキングは、新しい時代に向けての環境づくりの努力を怠り、今や息絶え絶えの状態にある。
おいしいことは当たり前。限りある経営資源をどこに重点的に配分するかを見誤ると未来は暗い…、ということなのだとしみじみ思った。勉強す。

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