プレオープンです、點水樓

台湾の有名店「點水樓」。
台北のおいしい小籠包投票でナンバーワンになった人気店で、彼らが東京に進出の準備をしている。
そう何年も前から噂されてた。
そのためにもう土地も新宿に購入していて…、と噂ばかりが先行しけれどなかなかその実体がわからないままで数年たった。そしたらなんとボクの家の近所に小さなビルができ、そこに「點水樓」の看板が出た。
おぉ、なんと新宿から四谷三丁目にロケーションをかえて進出…、ってワクワクするもなかなか開店の兆しがない。どうしたんだろうと思っていたら、先日、小さな立て看板。3月29日に一晩だけ、プレオープンの営業をします…、と。早速電話をかけてお店にやってきてみる。

間口の小さな建物で、けれどかなりの高級感。テーブルの上にはろうそくをともした台にお茶の入ったポットが置かれ、トングでおしぼりを器にのせる。紹興酒をオンザロックでお願いすると、台湾ではあまりない注文なので慣れていなくて…、と、ちとぎこちない。
サービスのローカライズをするために時間を要しているんです…、となるほどそれで開店ができずにいたのかって合点すると同時に感心。
お願いしてあったコース料理のまず前菜の三点盛り。クラゲと一緒に、同じ太さ、長さに切った酢漬けの大根が混ぜられていて、コリコリとしたクラゲの食感ひきたて旨い。ゼラチン質がかたまり仕上がる鳥もも肉に、甘く仕立てた茹でた里芋。どれも素朴だけれど力強くっておいしい料理。幸先が良い。

早速フカヒレ。
スープと焼きフカヒレの2種類を好みで選べる。
せっかくだから一種類づつ。
フカヒレスープも、焼きフカヒレもほどよきサイズの姿のまま。
スープは上湯スープの中でふっくら仕上がり、ヒレの芯まで上湯の旨みと味がはいってる。
蟹の味噌。上海蟹の肉がたっぷりはいっててカニの風味と旨み濃厚。ウットリします。
一方、焼きフカヒレはいわゆるフカヒレの姿煮込み。オイスターソースの風味がどっしりしたタレがとろみをもってヒレの表面にしっかり貼り付く。ザクザクはぎれてハリのあるヒレ。唇にはりつくようなタレは濃厚。ポッテリとした食感と濃厚な味で分量以上に満足感じる。
同じフカヒレなのに料理の仕方でこんなに印象、味が異なる。料理って本当にオモシロイなと思う。

続いて料理が続々到着。まずはエビ。塩とスープ、龍井茶と一緒に蒸して仕上げたモノで、エビの甘みが素直に味わえる。お茶の葉っぱの軽い渋みがエビの旨みを引きしめるのもオモシロイ。
豚肉とイカを醤油で煮た料理。豚の脂がネットリとろけ、生干ししたイカがたっぷり肉の旨みと醤油を吸ってムッチリまるですべてが豚の脂のように感じるステキ。八角や五香の風味が特徴的。魚の切り身を赤麹につけ焼いた料理に至っては、揚げたニンニク、おこげと一緒に食べるのだけど、それらが一つになって口の中で魚のフライになっていく。すべての料理がどこかで食べたことがあるようで初めての料理というのが不思議でステキ。
「今の台湾」から邪魔するものなく、そのままココにやってきた。上等で、みずみずしい台湾料理を今食べてるんだ…、ってワクワクしてくる。

小籠包がおいしい店。
そう思っていたのだけれど、レストランとしてこれほど充実しているなんて期待以上でビックリもする。

そろそろ〆にむかっていきます。
青菜の炒飯。
塩漬けにした豚肉に細かく刻んだ青菜が具材。けれどメインはあくまでご飯。上湯で炊き上げた米を脂をほとんど使わず軽く炒めているだけ。
だから色白。しっとりとして青菜の苦味が良きアクセント。
食べはじめるととまらぬおいしさで食べ終わったお皿に油の気配も何も残らず真っ白なまま。

そしてメインの小籠包。
「彩り野菜の小籠包」とメニューに書かれていた通り彩り豊かな小籠包が7種類。
一番手前にオリジナル。そこから時計回りにグルリと順に食べていって、最後は真ん中の赤い小籠包で〆てください…、と。味はしっかりついている。だからそのまま。
オリジナルの小籠包は豚肉のおいしいスープが口に広がる。続いてアスパラガスとエビの小籠包。まるで小さなキャベツのような姿がまずは目においしい。食べるとザクッとアスパラガスが砕けてムチュンとエビが歯切れる。アスパラガスの苦味が鮮烈。みずみずしい。
黄色い小籠包にはカニ味噌タップリ。灰色の色の正体はトリュフで、あぁ、贅沢だぁ…、ってしみじみ味わう。トリュフとフォアグラに組み合わせって鉄板だけど肉汁タップリの豚ひき肉との相性もいいんだなぁ…、ってウットリ食べる。青菜の渋みがおいしい小籠包、辛くて甘い担々麺のような小籠包に最後は麻辣。山椒がビリビリ痺れてお腹の中が汗をかく。

小籠包をコースメニューの最後におくこと。コースとしては変則的で、けれどコースの最後に提供されてもなおも印象的でたしかにこれが最後を飾るにふさわしいものと納得できる。本物なのでありましょう。
愛玉子を最後に食べて、口のほてりやお腹の熱さをとって〆。堪能しました。オゴチソウ。
これからサービスをブラッシュアップして準備が整えばグランドオープンと、まだ正式な日程は決まっていないようではあった。しかももう一か所、新宿にもホテル付きのレストランを開業準備中ともあって期待膨らむ、よいお店。
ちなみに食後の感心がココの爪楊枝。歯間ブラシのような複雑造形。こんなところもおもてなし(笑)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。