フレンチトーストの朝、モダングリークアポロのお昼

今日は65回目の誕生日。甘いゴチソウで体も心もあまやかそうと銀座ウエストにやってくる。
週末はいつも混雑してるから一番乗りでやってくる。地下鉄にのってる間もずっと気持ちは小走りしてた。
そう言えば今年最初の銀座ウエスト。
今年も一年よろしくお願いしますって心の中でつぶやきながら、オキニイリのテーブルにつきホットコーヒーをお供にもらう。
朝一番の店の空気は格別です。凛とした心地よい緊張感に満たされていて、ソファの背当てのカバーもテーブルクロスもパリッと白い。テーブルがフレンチトースト用に優雅に仕立てられてく。砂糖やミルク、メープルシロップがおさまる銀器に銀のトレー。薄荷の香りのおしぼりにお冷のグラス。
そして小さなサイズのナイフとフォーク。これからやってくる料理は大袈裟に切った貼ったせずとも優雅に召し上がれますってメッセージ。

コーヒーがカップを満たして優雅な朝の時間がはじまる。
今日は、フレンチトーストの準備に少々時間がかかる。
まだ厨房が本格的に動き出してはいないのでしょう。
特別先を急ぐわけじゃない。
熱いコーヒーでお腹をあっためのんびり待ちます。
お客さまが次々やってきて、お店がゆっくりにぎやかになる。

フレンチトーストがやってくる。焼けた小麦にバターの香り。おいしい予感にウットリします。大ぶりなフランスパンが3切れ。卵液を吸わせてこんがり焼き上げてパウダーシュガーをたっぷりまとわせ仕上げてる。
まずはそのまま、何もつけずにひと切れパクリ。舌を撫でつつズブっと崩れ、自然な甘みに塩気が混じる。バター旨みと香りがふわっと漂って、すでにおいしい。食パンに比べてバゲットの生地は粗くて、無数にあいた空洞に卵液が染み込みやわらか。ナイフを入れるとあっけないほどススっと切れる。

まずはそのまま。ディップ液をたっぷり吸い込んだ生地はズブっと潰れ、ほどよき甘みとパンそのものの塩気ですでに十分おいしい。
メープルシロップを注ぐとゴクゴク飲み込む。まるでスポンジ。舌に乗せると自分の重さで潰れるほどに儚い食感。
芯の部分はプリンのようになめらかで、周りの部分はさっくりとした乾いた名残りがあるもやわらか。香ばしい。むっちりとした肉感的な食べ応えがいい。そう、この肉感的な味わいがパンケーキにはない特徴で、それをボクは好きなんだなぁ…、って思った。
コーヒーの明るい酸味と相性ぴったり。お腹の中から心までもがあたたかくなるオゴチソウ。気持ちがキラキラしてきます。

 

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そしてお昼に「アポロ」で会食。友人がお誕生日を祝ってくれた。
銀座東急プラザの中にあるモダングリークレストラン。お店の雰囲気、サービス、料理とどれをとっても好きなんだけど料理はどれもシェアポーション。ひとりでこれないお店のひとつ。そういうお店のそういう料理でランチをとるのはこの上もなくシアワセなこと。感謝する。
ここのスターターがとてもたのしい。
小さなピザボックスが運ばれてきて開けると中にピタブレッド。ドライハーブとスパイスのエキゾチックな香りが鼻をくすぐり、えんどう豆のディップをのせて味わう趣向。オリーブオイルの緑の香りに豆の風味、とろける食感。サクッと歯切れるピタブレッドもディップが混じってやさしくとろけて消えていく。ディップにあしらったひよこ豆の素揚げがザクっと壊れて肉をにぎわすおもしろさ。

一緒にやってくるギリシャ風のサラダも独特。
きゅうりにトマト、紅芯大根。
モロッコインゲン、ブラックオリーブ。
レモンの酸味やオリーブオイルであえられていて、ハーブやスパイスがあしらわれたフェタチーズを壊しながら混ぜて仕上げる。
皮を剥いたキュウリはみずみずしくて、酸っぱいドレッシングのせいで紅芯大根がびっくりするほど甘く感じる。お腹の入り口がパカンと開く。
メインはチキングリル。骨付きの分厚いもも肉を皮目をバリッと焼き上げて、肉はふっくら。噛むとしっかり弾力がある。
サイドはカリフラワーのロースト、いんげんのサラダ、ベビーポテトのローストの中からひとつ。ローストポテト一択です。ここのローストポテトは本当においしい。皮がバリッと乾いて仕上がり、じゃがいも自体はふっくらホクホク。ベークドポテトとフライドポテトを同時に食べてるような感覚。

チキングリルの下にはひよこ豆のペースト、フムス。シトラスドレッシングをまとわせたハーブ野菜をのせてグリルと一緒に味わい食感、味の変化をたのしむ。スターターからサラダ、メインまでひとつのお皿にずっと味わう。お皿の上に料理の味が残って次の料理とまざる。お皿が汚れるに従って味が複雑で深くなっていく。オゴチソウ。
そして〆はレモンパイ。キッパリとした酸味がおいしいレモンカードをまずたっぷりと。上にクランブルをぎっしりしきつめ焼いたメレンゲを飾って仕上げる。スプーンで底からすくって食べると、最初は酸っぱくなめらかで、そこにクランブルのザクザクとした食感が混じって最後はポッテリとした焼いたメレンゲがとろけて甘さで幕を引く。アイスコーヒーをお供にもらってお腹もニッコリ笑います。

 

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