パンの器にクラムチャウダ

ひさしぶりに朝のシティベーカリー。
先日、やってきてあまりに人がいなくて寂れた感じにびっくりした東急プラザの地下2階。
ここも最近静かだなぁ…、と思っていたけど他のフロアに比べればまだまだ人が集まっている。今のようなときには「贅沢と感じる」外食は切り捨てられる傾向にあり、「日常的と感じる」外食に気持ちがシフトしていく傾向がある。
このフロアーは「実用的な贅沢」を楽しむことができるお店が集まっている。テイクアウトに対応しているお店も多くて、だから人を集める力があるんでしょうネ。それにサービスによる付加価値じゃなく、商品自体の付加価値でお客様をよろこばせるお見えがほとんどというのも今にはいい魅力。この店なんてセルフサービス。主力商品のパンの魅力でお客様をよろこばせるという主張がブレないところがステキ。

ブレッドボウルチャウダーを今日の朝のメインにします。
ボール状のカンパーニュの中をくり抜き、そこにクラムチャウダーを流し込んで仕上げた料理。
塊のパンをくり抜いて中に何かを入れる料理って結構ある。
食パンにカレーを注いで食べさせたり、ハニートーストもその一種。
くり抜いたパンでサンドイッチを作り再びパンの中に戻すなんて凝った料理もあったりする。
クラムチャウダーを詰めて食べるのはアメリカでは結構普通で、海っぺりの観光地のレストランやフードコートで見かけたりする。紙のお皿の上に置かれて、ぼんやり食べてるとチャウダーが溢れ出してきて手がベタベタになっちゃったりするちょっと危険な食べ物でもある。

ここのはさすがに陶器のお皿を従えてくる。
器が濡れてこわれることなんて心配しないですむから、盛大にパンからこぼれだすように盛り付けられている。
サービス精神旺盛!って姿にお腹がグースカ容赦なく鳴く。

パンに凹みをつけるため取り出したパンをうず高く積み、それを覆うようにクラムチャウダー。
もともとここのクラムチャウダーは味が強くてほんのちょっとだけ塩辛さを感じる仕上がり。
それがパンと一緒になるとほどよい味になるのがたのしい。
柔らかい生地にチャウダーがすっかり染み込みぽってり。
なめらか。
パンの周りのこんがり焼けたところは歯ごたえ、噛みごたえがしっかりしていて焼けた小麦の香りがおいしい。ちぎっては食べ、チャウダーを飲み、チャウダーを吸い込んだパンをおかずのように味わって、またちぎっては食べパンの食感、風味をたのしむ。

この料理のなやましいところは、いつ、どの段階でパンの器を壊すのか…、というところ。ぼやぼやしてるとパンがグズグズになりすぎてチャウダー味の小麦の塊を食べてるような感じになっちゃう。パンがまだパンであるうちに切り分け、パンとチャウダーがどちらもおいしい状態で食べてやろうと、今日はチャウダーを半分ほど食べたところでナイフで切った。
決壊したダムから水が堰を切ったように流れ出すよう、お皿にチャウダーが流れ出し、それをパンで拭いながらハフハフモグモグ。あっという間にキレイになった。アイスティーで口をリセットさせながらテーブルをみると、なるべく短時間で帰ってネってお願いされる。パンを買って帰りましょう。

 

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コメント

  1. to22by

    数十年前の美術のクラスの話です。なぜ、中華のお店の椅子や壁は赤いのか。それは赤という色は人を落ち着かなくさせ、早く食べて早く帰ってくれるからお客さんの回転を良くさせる効果があるからです、と。今は調度品の色など関係なく、小さな立て札一つである意味露骨に、ある意味機能的に、それをやっているのですね。ちょっと寂しいかな。

  2. サカキシンイチロウ

    to22byさん
    中華料理のお店ってテーブルまで赤いところがおおいですものね。
    急いで食べてもらうと同時に、食欲をわかせる色を多用することによって沢山食べてもらいたい。
    満腹中枢が腹一杯のシグナルをださせぬようにという狙いがあるんでしょうね。
    BGMの選び方ひとつでもお店のムードは変わるもの。
    ただコロナの前には食事が終わってもただただひたすらお喋りで何時間も居座るお客様が多かった。特にこの店のようなセルフサービスのカフェ業態は死活問題にさえなるような無粋なお客様がいらっしゃって、その迷惑の仕返しをしているのかもしれない…、と思ったりする。
    小さな立て札をちょっと応援したくなります。

  3. junchan

    サカキさん
    ブレッドボウルチャウダー、とても美味しそうで、楽しそうです♪
    いつ、どの段階でパンの器を壊すのか…、
    永遠のテーマのような気がします。

    • サカキシンイチロウ

      junchanさん
      最初に壊してしまうのはあまりにもったいなく、最後まで壊さずにチャウダーだけを食べてしまうのもまたもったいなく。
      なやましいほどたのしい料理でした。

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