パンがおいしい朝。ノンスペシャルなコーヒーの午後
朝を有楽町のシティベーカリーではじめることにする。
数あるシティベーカリーの中でも一番好きなお店がこのお店。
ベーカリーコーナーとカフェがきっぱり分かれていて、パン屋的なサービスじゃなくカフェのサービスをたのしめるのが好きな点。
カフェのレジ横にショーケースがあって、そこで選んで注文することもできるのだけど種類が少ない。
ベーカリーの多彩な品揃えの中から選んで、それをベーカリーの人に「カフェで食べます」っていえばカフェで食べられる。
一緒に飲み物を注文すると、カフェに行ったときには飲み物が用意されてるという連携プレイが洗練されてて、しかも便利でありがたい。
カフェにはなかったツナのサンドイッチにアイスコーヒーでひと揃え。ここの名物のプリッツェルクロワッサンのツナサンドもあるのだけれど朝のお腹にほどよいサイズのこれを選んだ。
ブリオッシュ生地の丸いパン。半分に割りツナのコンフィとレッドオニオンを挟んだだけ。
若干硬めのパン生地で、バターの香りは力強くも口に入れると乾いた食感。挟んだツナのコンフィもマヨネーズ和えと違って乾いた食感。だから口が一瞬びっくりするのです。
この乾いた食感が大好きで、びっくりするのも折り込みずみ。
口の中でモサモサするのをしばらく我慢し、もぐもぐ噛んでいくうちに唾液と混じってとろけていくのがたのしいの。
とろけはじめると一気呵成で、しかもバターの香りが強くなる。口の温度で眠っていた風味が一気に花を咲かせていく感じ。パンと一緒に焼かれた白胡麻がプチプチはぜる感じが良きアクセント。穏やかですっきりとした酸味のアイスコーヒーとよく合う朝のオゴチソウ。

仕事を済ませて人に会うためお茶の水にいく。
お茶の水と淡路町の間に建ってる超高層ビルの中のお店で待ち合わせ。
できたばかりの「シングルオー」というお店。
シドニー出身。
スペシャルティコーヒーロースター「Single O」というのが正式名称。
最近、次々お店を出してる。
どういう資金がついてるんだろうと思ってしまうほどの勢い。
しかも出店場所がどこも一流。
オーストラリアといえばスターバックスが歯が立たなかったほどに独自のコーヒー文化のある国で、オーストラリア出身を謳うコーヒーチェーンが日本にも何軒か上陸してる。またニューフェイスがやってきたわけ。メディアにかなり露出していた。
だからかオフィスビルのロビーフロアにありながら、わざわざここを目指してやってくるインフルエンサー風の女子が目立って、なのにオフィスに勤める人をほとんど見かけない。
ランチタイムの真っ只中というのに不思議な景色。
日常的なコーヒーとしてはいささか高めの価格設定だからなのかもしれませず、ロビーに人が溢れているのにここだけ静か。なにか結界が張られているんじゃないかと思ってしまうほど。
それもあってか居心地がよくのんびりできます。
シングルオリジンのコーヒーがメインの商品構成で、アイスコーヒーでおいしいのってどれ?って聞くと勧めてくれたのがコロンビア。キウイやプラムを感じさせるフルーティーな味わいだという。たしかに明るい味わいで、フルーティーと言ってもそれほど酸っぱくはなく飲みやすくっていいなと思う。とはいえわざわざ来なくちゃいけない理由を感じることもなく、今度どこかで見かけても試すことはないかもなぁ…、って思ったりする。そんな店。









