ハムエッグトースト@たかしまコーヒー店

ハムエッグトースト@たかしまコーヒー店

明日の仕事の準備で徳島。ホテルにチェックインする前にサンドイッチでお茶にする。

taka miseたかしまコーヒー店という小さな喫茶店。
どこか特別なところがあるわけじゃない。どんな街にもありそうな昔ながらの喫茶店。
古ぼけている。
キレイに掃除が行き届いてはいるけれど、お世辞にもこざっぱりとはいえぬ古ぼけ具合がなかなか堂に入ってて、全席喫煙。
だから喉が痛くて咳き込む冬にはちょっとつらかったりすることもある。けれどそれも含めて、昔ながらの喫茶店だと言ってしまえばそれもまたよし。

生活の気配がするのです。おそらくこの店の2階が住居なんじゃないかなぁ…。
おじぃちゃんがいて、おばぁちゃんがいて、その娘さんらしき人がいて。みんな総出で働いていて、でものんびりと。だってそんなに忙しい訳じゃないからそれぞれ自分のペースでのんびり働く。
だからみんないい顔の表情してるんですネ。笑顔おだやか。だからそれを見ているボクまでのんびり。気持ちがやわらかになっていく。
徳島に来る度、できればよろうと思っている店で、もう何回かなぁ…、ここ数ヶ月続けざまにやってきている。

taka counter家族の営みとでもいいますか…、人間関係とか、今の置かれた情況だとかがちょっとづつ、感じることができるようになってくるのがしんみりウレシイ。
お孫さんがいらっしゃって、多分、部活のコトで忙しく悩んでいるのじゃないかなぁ…、外から帰って大きなカバンをドサッとおいたら、おかぁさんと話し込んでた。
昔の商店ってみんなこんな感じだった。
ボクの小さな頃なんて、お客さんのほとんどがボクの成長を見守っていた…、って聞いたことがあるもんネ。なんだかちょっとなつかしい。

大きく長いカウンター。そこでコーヒーがハンドドリップで落とされていく。
カウンターの一番奥には小さなダクト。
ダクトの下にはグリドルがあり、そこでサンドイッチやトースト、ハンバーガーが仕上がっていく。
ダイナーレストランやコーヒーショップ。あるいは気合の入ったハンバーガーショップなんかでグリドル調理をする店はある。けれど喫茶店にグリドルが置かれているのは、かなり独特。で、実はこのグリドルで作られるトーストサンドイッチにすっかり虜。

taka toastハムエッグトーストというのが正式な商品の名前。
グリドルの上に食パンをおき、バターでこんがり焼いていく。
このグリドルに染みこんだ、いろんな味や香りがパンに移りながら焼けてくのです。ハンバーガーのパテの香りやチーズの風味。
当然、焼くごとにグリドルをキレイに掃除をしはするけれど、風味はやっぱり残るのですね。このグリドルで焼かないと、焼けないトーストが出来上がる。

そのかたわらで玉子が焼かれる。
パンの四角い形に合わせて、黄身を軽く潰して白身とグリドルの上で混ぜあわせつつ、ふっくら、こんがり。
固めに焼いて、それと一緒にハムも焼く。
パンとそれらを重ねて再び、グリドルの上に戻してしばらく休ませ出来上がり。丁寧に、かなり時間と手間をかけずっと面倒見ながら仕上げる。
表面しっとり。けれどカサッと耳の部分が乾いて焼けてて、それを四等分に切る。切ったら木製のお皿にのせて出来上がり。
お待たせしました…、ってこれをずっと焼いていたおばさんニッコリ、厨房の中から出てきてどうぞと直に手渡す。オゴチソウ。

taka danmentaka cfなんでこんなにおいしんだろう。
食パンだって、特別なものを使っているわけじゃないと思う。普通の食パン。けれどやっぱりグリドル効果なのでしょう。
ふっくら焼けてて、さっくり歯切れる。とても軽快。
中のハムや玉子も普通のハムや玉子で、タップリ入っているようなこともなくただただ普通。片手でヒョイとつまみ上げることができる程度の厚さに仕上がる。
なのだけど、すべてがボクの好みにできてる。
焼き加減。玉子の味付け、ほどこすケチャップの量に至るまで、ボクの好みというのが不思議。
こんなに遠くにある店で、それも決して有名な店じゃなくて偶然、立ち寄り食べたらそこにこんな運命的なサンドイッチがあるというコト。なんてステキなコトなんだろう。こういうおいしいモノとの出会いが、まだまだ他にもあるんだろうなぁ…、って思うとなんだか生きてくハリが出てくる感じ。ありがたいったらありゃしない。
酸味が強くてどっしりとした苦味のコーヒー。関西地方の喫茶店に特徴的な形のマグにタップリ入って、それも含めてオキニイリ。ずっとこのままでいてほしいなぁ…、って思ったりする。また来よう。

 

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コメント

  1. RHEIA

    お久しぶりです。

    ちょっとご無沙汰していたら、スノーマン氏にサンタさんがもう一体、処刑(?)されている!orz
    それにしたってスノーマン氏もサンタさんも、ギロチンカットが実にお似合い。やっぱりあの赤いジェリーがなくっちゃ…とウットリしました(笑)。
    ありがとうございます。

    さてさて、自分の好みを的確に突いてくるお店ってステキですよね。
    食の好みは千差万別、なのにそれにピタッっと合うお店と出会うって、奇跡に近い確率だと思うんです。
    おなじみさんになったお店に、自分の好みの料理を作ってもらう方がきっと簡単。
    そしてそれが喫茶店。徳島にあるとは言え、とっても羨ましいです(^^)

  2. サカキシンイチロウ

    RHEIAさん。
    もっと身近にあってくれるといいのになぁ…、って思いながらも、でもこうしてワザワザくるからいいのかもね…、と我慢したりする。
    食の世界は本当に豊かで偶然に満ちている。
    このお店をもし知らずにいたら、どれほどつまらなかっただろうなぁ…、と思うと、本当に奇跡ってあるんだなぁって思います。

    サンタさんとの出会いは必然ですけれど(笑)。

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