ハウスオブグッチ…、人に取り憑くお金のハナシ

ハウスオブグッチを見てきました。
世界的なイタリアンブランド、グッチの創業家がやっちまった事件を描いた話題の映画。
下衆で下世話で騒々しくて、甘美な毒で満たされたスキャンダラスな物語。大好物でござります。

ちなみにグッチというブランドに対してほとんど思い入れがないのですネ。
一生使えるものを買いたければエルメスに行く。
このワンシーズン、威張れるものを探すのならばグッチに行けばいいんじゃないの…?ってそんな感覚。
だからお店にはよく行ったけどあんまり買ったことはなかった。
ローファーを一足、ピギーバッグと小さなショルダーバッグを買ったかなぁ…、買ったキャップが汗でベトベトになって運動部の夏のロッカールームみたいな匂いがしたとき、もう買うまいって思ってそれから買ってない。
そもそもボクが若い頃、グッチって垢抜けないブランドってイメージだった。
グッチに限らずイタリアのものって古臭くって品質的にも今ひとつ。
フランスのブランドがやっぱりいいよね…、って思ってた。
アルマーニあたりからそのイメージが変わってきたのかなぁ…。
バブルの頃にはベルサーチをいっぱい買ったし、トムフォードがデザインするようになってからのグッチは本当にかっこよかった。買わなかったけど(笑)。

ところで肝心の映画ですが、出演者の誰にも一切感情移入できない内容で、オモシロイのだけど欲求不満に陥る内容。
野心あふれる愚かしい女性をレディーガガが熱演しているというのが売りではあるのだろうけど、あまりに滑稽で後半の彼女がお笑い芸人の友近が演じているんじゃないかと笑ってしまうほど。
彼女の夫と不倫相手が付け鼻つけてるように見えるのもインチキ臭くて、でもそのインチキ臭いということがグッチというブランドの真髄なのかもしれないなぁ…、って思うとなかなか味わい深い(笑)。
ドナ・サマーとかジョージ・マイケルとか時代を象徴する音楽のチョイスはステキでウキウキ。最後に一瞬出てくるトムフォード印のファッションショーのシーンはやっぱりゴージャスで、そこをもっと見たかったって思ったりした。
「人に取り憑くお金の映画」でございます。

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