ドトールコーヒーの朝の定番、めでたく復活

今日からドトールコーヒーの朝ごはんがちょっと変わった。
ここ2ヶ月ほどトーストサンドイッチがポテトサラダ、ツナチーズ、ハムとチーズの3種類になっていた。ポテトサラダのサンドイッチが昨日で終売。「ハムたまごサラダ」のサンドイッチがはじまったのネ。
逼迫していた卵の供給が安定しはじめたということもあるんでしょう。そもそもドトールの朝のサンドイッチで一番長く続いていたのがハムたまごサンドイッチ。
定番商品がめでたく復活。食べにこなきゃとやってきた。
「Aモーニングをアイスコーヒーでお願いします」って言ったらお店の人が、ポテトサラダが卵サラダに変わったんですが…、と心配そうに声かける。「これを食べにきたんです」って答えたら、「お好きでしたものネ…、やっと今日、戻ってきたんですよ」とニッコリ。お帰りなさいって心のなかでつぶやいてニッコリ笑う。

企業の規模が大きくなると圧倒的な仕入れ力を発揮できて有利になる。
それがチェーンストア理論の根幹をなす考え方。
たしかに工業製品のようなものであれば当てはまる。
「同じ規格の原料」を大量に調達することが前提のこの考え方は、自然が生み出すものを原料にした飲食店では些か窮屈。
ときに規模ゆえ自らの首を絞めることがある。
卵という安価に安定供給されて当たり前な食材でさえ、ちょっとしたことで供給が不安定になる。
お天道さま任せのはずの飲食店が、お天道さまをコントロールできると思って手痛い目にあうまるでイカロスみたいな出来事。しょうがない。

とまれ戻ってきたハムたまごサラダのサンドイッチのゆるぎなきこと。
こんがり焼けた薄切りパン。
ふたつに切り分け、その断面のうつくしきこと、ウットリします。
レタスの緑、トマトの赤にハムの桃色、卵の黄色。
色とりどりでしかもスパッと見事に切られて乱れすらない。みじん切りにしたパセリがパラリと散らかって、彩り添えるところもかつての通りであります。
なつかしい。

表面カサカサ。
生地は粗くて前歯でザクっと歯切れ、続いて前歯が感じるのはパリパリとしたレタスの繊維。
そこにトマトがクチャっと潰れハムがムチっとちぎれてく。それらすべてをたまごサラダがぽってりまとめて消えていく。
ひとつひとつがとりたて特別ではないけれど、互いが互いを引き立てあっておいしくなってく。なにより丁寧であるということがありがたく、ワンコインにも満たぬゴチソウ。ありがたい。
ちなみにこの店。地下のフロアに4つだけ一人がけのテーブルがある。

通路を確保するためにベンチチェアだけ、向かい側に椅子が置かれぬテーブルで、ボクらはそこに並んで座るのが好きだった。
隣同士で座った方が向かい合って座るより、どこか親密になれるんですネ。どんなに親密な仲でも向かい合うと緊張しちゃう。だから隣り合わせに座ってひとりごとを言い合うようにおしゃべりしたり、たまに膝をぶつけ合ったりベンチに置いた手に手をのせて互いの温度を感じてみたり。そこが空いていないときにはお店の隅に座ってぼんやりしてた。
隅にいたってめだつんだよネ…、って笑ってのんびりと。
タナカくんのことをずっと思ってしまうことがときおりあって、ここ数日がそんな感じでちとさみしい。だからのんびりいたします。

 

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