トクベツナヤキソバと言い張る焼きそば

「あぺたいと」ってお店があります。
両面焼きそば専門店というちょっと変わったタイトルを持った焼きそばの店で、東京、横浜に7軒ほどある小さなチェーン。独特の味わいと食感がオキニイリで、板橋にあるお店に何度か行ったことがある。
そこが銀座にお店を出したというので来てみる。
銀座ウエストと同じブロック。長屋のような造りの一階。厨房が見えるように小さな窓をくり抜いた壁。
白い漆喰、明るい茶色の窓枠、木枠。カウンターに座面の高いスチールの椅子。他のお店がみるからに焼きそば屋さんに見える造りをしているのに比べてここはまるでカフェ。「両面焼きそば」でなく「トクベツナヤキソバ」ってオシャレフォントで書いているのもここが銀座で特別な場所だからなのか。ここが本当にあのお店?…、って戸惑うほどの変身ぶり。

今までの店のメインの客層、おじさんたちとは違った層。若者、女性をターゲットにという強い意思を感じるけれど、お店にやってくるのはおじさんばかりという状況。「焼きそば」って料理は「ヤキソバ」とカタカナにしてもやっぱり焼きそば。時間がかかるに違いない。
ランチはセットを推してます。サラダセットと唐揚げセットと両極端にふれた品揃えにフフッて思う。焼きそばのサイズが選べるところはありがたくって、焼きそばのミニのサラダセットを選んでたのむ。
極細麺を茹でてチャッチャと湯切りして、鉄板の上に乗っけて広げる。ドーナツ状に真ん中をあけそこにもやしと豚肉、ネギを収めて触らずしばらくそのままにする。蒸気がふつふつ噴き出してきて香ばしい匂いがしてきたところでソースをパッパと注ぎ、コテを使ってひっくり返す。

ひっくり返したら再びしばらくさわらず、つつかず、動かさず。
サラダとスープがまずやってくる。
しっかりとしたボリューム感のサラダはしっかり冷やされていてパリパリシャクシャク。みずみずしい。
鰹節の出汁にワカメに醤油の風味がきいたスープもおいしい。

ソースを再び麺に注いで、コテでパラッと麺を散らかす。
おいしい香りと一緒にスキレットにのせ出来上がり。ソースの香りがまず香ばしく、麺はところどころが焦げて乾いて仕上っている。ひと口パクリ。
カリッと麺が砕ける食感。パリポリまるで揚げた細麺みたいな感じ。ところがそのパリポリにしっとりとした焼きそば的な食感が混じりはじめる。この異なる2つの食感を同時に楽しむことができるのがこの焼きそばのおいしいところ。

鉄板の上で動かさないことがこの食感を生み出してるんでしょう。普通の焼きそばのように麺を動かし続けると麺全体がまんべんなく同じ食感になっていく。動かさなければよく焼けたところとそうでないところが出来上がる。
両面焼きっていうのは「両面とも焼く」のでなく「両面しか焼かない」という意味なんだろうなぁ…、と思ったりする。オモシロイ。
食べていると見た目以上に具材があって、食感も味も変化に富んでる。ミニというサイズもたっぷりサラダと一緒に食べれば程よくて今のボクにはありがたい。焼きそばなんて枯れているように思える定番料理も、ちょっとした工夫でこんなに特別になれるというのはよき勉強。また来ようと思う店。

 

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コメント

  1. Kei

    美味しそう!私はパリパリの焼きそばといえば相夫恋を思い浮かべてしまいます。平日昼にビールと一緒に相夫恋で焼きそば食べるのが至福でした。

    • サカキシンイチロウ

      keiさん
      日田やきそばの相夫恋さん。
      存じ上げませんでした。おいしそうですね。おっしゃるようにパリパリの焼きそばってビールにぴったり。ボクも焼きそばを作るときには麺をよく焼いてパリパリにするのが好きなので、食べてみたくなりました。

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