デラックスな朝。パリパリでしっとりな焼きそば
神田ではじめる一日の朝。神田珈琲園にくる。
神田駅の改札近く。山手線と中央線の高架下にある喫茶店。高架は高いところを走ってて、だから３階建てのビルくらいのスペースがある。たそこに二階建ての店が収まるという構造。
一階は禁煙席と厨房、トイレ。二階が喫煙フロアーで、階段部分が吹き抜けだからタバコの煙が禁煙フロアーにも降りてくる。入り口を開けた途端にタバコの匂いがしてくるけれど、それも風情でござんしょう。
一階の一番奥のオキニイリの席をもらった。金属素材の天井に暗い照明、タバコの煙。大人の男の隠れ家みたいな居心地の良さ。朝食セットのメインが４種。ホットドッグにトースト、サンドイッチかサラダ。サンドイッチは「デラックス」っていうのがたのしい。
焼いた食パンで作るサンドイッチが「デラックストースト」。
焼かない食パンで作ったのは「生デラックス」。
「焼きデラックス」と呼ばないのはどうしてなんだろう…、っていつも思う。
そしてたのむのはデラックス。
サラダかゆで卵を選べるサイドはゆで卵。
アイスコーヒーをお供にしました。
まずアイスコーヒーがやってきて、しばらく待ってメインが到着。
ここのトーストサンドイッチはパンの焼け具合がボクの好みでありがたい。端から端までまんべんなく焼けてて前歯をくすぐる感じが軽やか。耳をとってくれているから食べ心地も軽く、口の中をくすぐる感じがおゴチソウ。
パンそのものはちょっと厚めでふっかりとした食感がたのしめるのも悪くない。
まずはゆで卵の殻を剥く。
熱々でした。殻のてっぺんでコンコンテーブル叩いてヒビを入れたらそっと丁寧に剥く。ペリペリ剥がしていくと案外スルンとキレイに剥けて、白身はスベスベ。食べれば黄身までホカホカでした。甘くておいしい。
トーストサンドは断面スパッとうつくしい。
レタスにトマト、ハムにたまごサラダと具材はたっぷり。トマトが甘すぎず水っぽくもない状態に感心しつつ、なによりハムが分厚くて噛み応えがあるんですよね。だからおいしい。
トマトがとろけてソースのようにふるまいながらたまごサラダと混じってとろける。パンのサクサクを引き立てるのがまたいい感じ。
アイスコーヒーにミルクとガムシロ。ちょっと甘めに仕立ててゴクリ。朝の頭の栄養です。
日田焼きそばで昼にした。
「想夫恋（そうふれん）」という大分県の日田に本店のあるお店が元祖。
昭和３０年代にはもう売られていたというから６０年近くの歴史を誇る。
その支店が神田にあってこれがおいしい。
ひさしぶりに来てみたら看板に「これぞ本物の焼きそば」って書かれてる。これ以外の焼きそばが偽物かというとそんなことはないわけで、ちょっとイキったキャッチフレーズ。
でもそう言いたくなるほど独特です。
麺を油で両面パリッと焼き上げる。鉄板の上で麺に触らずじっくり焼いて、具材とソースを混ぜて仕上げる。具材は豚肉、ネギ、もやし。
お店に入るともやしの匂いが漂っていて、注文をして料理が仕上がるに連れて油やソースの香りが力強さを増してくる。餃子をお供にもらって待って、１０分ちょっとで料理は完成。
焦げてパリパリした麺としっとりとした麺が絶妙に混じってる。どこを食べても最初の食感はパリパリに焼けた麺が壊れる食感。
そこにもやしのシャキシャキ感が混じって徐々にしっとりとした麺の食感に置き換わる。
この食感の変化がたのしい。
噛み応えを大切にしてのことでしょう…、豚肉も分厚く切られて歯ごたえがある。ソースはウスターソース系で甘みよりも酸味が強めのさわやかな味。脂の甘味が引き立ちます。
ネギも甘くてキュッキュと奥歯をくすぐりとろける。めくるめく食感とでもいいますか。とにかくたのしい。ボクの好みの仕上がりです。
餃子は小さなひとくち餃子。焼けたところはパリッとしててそしてプルプル、なんともジューシー。オキニイリ。
