スゴいステーキにできたてのミルフィーユ

ひさしぶりに「スゴいお肉」を食べに行く。
タナカくんがここの肉はおいしいとかじゃなくてスゴい肉だネ…、って言って愛した銀座吉澤の薄切りステーキ。
ステーキは分厚い肉を焼くのがおいしいんだと言われるけれど、おいしい肉の厚さは肉次第で決まるもの。
サシのはいった和牛の肉。
繊維のきめがこまやかでとろけるような味わいの肉はステーキよりもしゃぶしゃぶやすき焼きにするほうが肉の魅力をより引き出せる。ステーキだって薄切りの方がおいしいんだよ…、というのがここのひとつの提案。
玄関で靴を脱いで座敷にあがる。手渡された下足札が39番。タナカくんの誕生日が3月9日で、なんだか一緒に座敷に上がったような気がした。まず小鉢と漬物。熱々のお茶が大きな湯呑に入って、まだ来ぬ主役の舞台を飾る。

薄切りの肉が2枚お皿に盛られて到着。
脂でつやつや輝いて、薄いくせして断面みるとまだ肉の色が残ってる。
この焼き加減が絶妙でわさび醤油やポン酢で洗った大根おろしで食べるのだけど、厚さ以上の存在感を口が感じる。
歯切れ、歯ごたえ、口いっぱいを満たす感覚。
どれもが上等なステーキ肉のそれそのものでウットリとなる。
噛めば肉汁。肉の繊維がほどけるようにザクザク切れて、脂がジュワッとほとばしり出る。
脂の甘み。脂のうま味。しかもスッキリ切れが良くって後味がよい。食べてもお腹を重たくしないところがステキ。あらかじめ塩と胡椒がほどこされていて、何もつけずに食べると肉の脂ってこんなに甘いものなんだ…、ってしみじみ思う。オゴチソウ。

サイドにそえた野菜も上等。きゅうりにキレイな縞模様。トマトは硬くて酸味がおいしく、葉っぱ野菜はレモンと油、そして塩。口の中をみずみずしくさせ、肉を最後までおいしくしてくれる。なめこの味噌汁もおいしく器はキレイに空っぽ。
このまま横になって昼寝したらどんなに気持ちいいだろうなぁ…、ってふと思う。
今まで何度もここにきていて、いつも座敷に案内されてそんなことを考えたのは今日がはじめて。先を急ぐ生き方をずっとしてきたからでしょう。タナカくんは多分、いつも寝転がったらシアワセだろうなぁって思っていたに違いなく、そんな気持ちもわかってあげられなくてごめんなさい…、ってちょっと泣いちゃった。

 

関連ランキング:すき焼き | 銀座一丁目駅東銀座駅銀座駅

 

銀座ウエスト本店でお茶。
入り口にお菓子の販売カウンター。お店で提供されているほとんどすべてのお菓子がテイクアウトできるのだけど、お店でしか食べることができない数少ないもののひとつが「ミルフィーユ」。
時間が経つと劣化してしまう。だから作りたてじゃなきゃ食べられないという繊細さが売り物のお菓子。
アイスコーヒーをお供にもらった。

お皿の上にサクサクのパイ。カスタードクリームをたっぷり絞って上にパイ。粉糖をかけできあがり。ホイップクリームといちごをサイドに添えて彩りうつくしい。アイスコーヒーとミルフィーユが運ばれてきたところでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲がはじまった。全部聴くとほぼ30分。時間の目安にちょうどいい。

パイにそっとナイフを当てる。脆そうにみえて崩れずサクッと切り分けられて口に運ぶとバターとバニラの香りがフワッと鼻から抜ける。
粉糖がシュワッととけて口の温度が瞬間あがる。
噛むとザクッと壊れて崩れ、口の中にパイが散らかる。ぽってりとしたクリームが崩れたパイのかけらを集めてゆっくりとろける。パイの上にホイップクリームにいちごをのっけてパクリと食べると、口の中で小さなナポレオンパイが出来上がるのが、またうれしい。
時間をかけてゆっくりたのしみ、三楽章が終わりを告げる。それに続いて、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がはじまった。全楽章分の40分もはいられない。一楽章分のんびりしましょうとアイスコーヒーをおかわりす。

 

関連ランキング:喫茶店 | 銀座駅日比谷駅内幸町駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。