シンプルなのがアメリカ料理のよいところ…。

新宿駅の新南口。新宿駅ではあるけれど、住所としては渋谷区代々木。
そのせいか新宿的なこなれた店より、渋谷的なるおしゃれで尖った店が多く集まるエリア。バスターミナルを中心にニュウマンなるオシャレ女子をターゲットにした商業施設が入った箱が、未来な感じのエリアでもある。
朝早くからやってるお店がたくさんあった。週末なんて飲食店はほぼ24時間営業みたいな感じだったけど、今ほとんどの店は朝と深夜の営業休止。さみしいエリアになっちゃった。
ただ例外があって2階建ての小さな箱の1階が朝7時半から今でもオープン。
エッグスラットとブランジェリー。
夜の街は危ないと言われ、なのに飲食店のほとんどは夜の営業時間を延長したいと声高にいう。でも夜に人がいるかというとみんなの気持ちはなるべく早く家に帰ってのんびりしたいという方向にあるはずで、ならば朝に活路を見いださなきゃいけないはず。なのに朝の文化は痩せたまま。

アフターコロナは「昔の状態が戻る」ということではないはずで、昔を捨てて新しい消費者の気持ちに合わせた新たな環境を作り出さなきゃいけないのにネ。なんだかちょっとわからない。
さて朝ご飯。エッグスラットの看板メニュー「フェアファックスバーガー」をたのんで野菜も食べなきゃとサイドサラダ、オレンジジュースを注文します。
これだけたのむとさすがに値段は1881円。朝食の値段としてはかなりなものではあるけれど、ボクは最近、夜は外食しないから夜の代わりと思えば安い。サラダ野菜はルッコラで、オリーブオイル少々に塩にチーズというシンプルレシピ。ルッコラの香りや持ち味を思う存分たのしめてもりもり進む。日本のサラダはドレッシングを食べてるような押し付けがましい味付けのものが多いけど、ボクはこういうサラダが好き。

さてメインのフェアファックスバーガー。
ワックスペーパーで作られた袋のような箱のようなパッケージに入ってきます。
まずはそのままパクリとひと口。
ふっかりとしたブリオッシュ生地のパンがクシュッと縮む。
しっとりふわっふわのスクランブルエッグと一緒に口の中にやってきてたちまちとろける。
なくなっていく。
ハーブを混ぜて仕上げたスクランブルエッグを手づかみしながら食べるって趣向の料理。
歯はいらないほどにやわらかで朝の口を甘やかすようなやさしい食感。パンと卵の他にはチーズと飴色になるまで炒めたソテオニオン。それが甘くて香ばしくって味に深みがでてきて旨い。紙皿にプラスティックのスプーンとフォークが用意されてて中身を取り出しお皿に移した。

バンズのつやつやとした照り。しっとりとしてたっぷりの量のスクランブルエッグ。そうだ、これってスプーンやフォークで切り分け食べることはできぬものだろうか…、と、ちょっと試した。そしたら力を入れることなくスパッと切れて、そのやわらかさが手首に伝わる。口に運ぶと舌の上にストンとのっかり、舌と上顎でつぶれてきえる。前歯すらも必要とせぬやわらかなことにウットリしながらあっという間にお腹に収まる。
ルッコラのサラダがほどよきアクセント。疲れた舌を洗うようにしてリセットさせる。朝のオレンジジュースは値千金。しかも手絞り。粒々の果実が舌や喉をくすぐる。オゴチソウ。

 

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