カツ煮を食べます、食工房眞、原宿の昼

渋谷からテクリ歩いて原宿までくる。
寒かった朝から比べて気温は上昇、歩いているとちょっと汗かく気持ちよさ。
けれどときおり風がビューッと吹き抜けてブルッとなるのに、不可逆的な夏の終わりと、本格的な秋を感じる。
原宿の北側。細い裏路地をずんずん歩いた先にある「食工房眞」という店をたずねる。
オキニイリの食堂で、一年ぶりくらいかなぁ…、ひさしぶり。
お店に入ると「おひさしぶり」って女将さんに言われて思わず笑顔になります。お店の奥にテーブルはある。けれど基本、カウンターの店。カウンターの中には厨房。もう10年以上も前からずっと来ているけれど、いつもピカピカ。感心するのがスノコを貼った床がいつも乾いてて、ズックで仕事ができるとこ。飲食店の厨房の床は濡れてて当然…、水を洗う仕事だからと長靴はいて仕事する人がいるけれど、それでは疲れる。清潔でもない。働き方を変えればこうして乾いた床で仕事ができる。いいなと思う。

この店、食堂。
気取ってはない。
女性だけでやっていて、プロの調理人というよりも料理上手のおかぁさんがやってる店…、っていう感じ。
なのに不思議と背筋が伸びる。
明るい笑顔と明るい声。丁寧な言葉遣いに仕事にふれると、背筋がしゃんとするのでしょう。
カウンターの端の一席をもらって座る。
売り物はとんかつ、かつ丼、親子丼。唐揚げだとか玉子焼きとか家庭料理が小鉢で揃う。釜揚げうどんも隠れた名物。
女性がやってて、けれど揚げ物類がメインというのがあまり他にない特徴で、もりもりご飯が食べられる。
そうそう、ココのお店の前進はお米屋さんでずっとそのお米屋さんをやってたお父さんも働いていた。今では娘さんが切り盛り。時間の流れをしみじみ感じる。

カツ煮定食を作ってもらう。
かつ丼の頭とご飯を別々にしたのがカツ煮…、と思いきや少々異なる。丼用の頭の玉子は半熟でご飯と一緒にザブザブ食べるようにできてる。一方、カツ煮の玉子は沸騰させた出汁を玉子が吸い込んでふっくら仕上がる。箸でつまめるような仕上がり。ボク好み。
まず付け合せの小鉢と漬物がやってくる。そば茶と一緒にときおりつまんで少々待ちます。カラコロ、油の中で揚がったばかりのとんかつに玉ねぎ、出汁でクツクツ煮込んだところに玉子。蓋して蒸らしてお皿に移して出来上がり。玉子がフワッと膨れて仕上がり、出汁の香りが鼻をくすぐる。腹がなる。

定食についてやってくる小鉢はひじき。
ホツホツ奥歯を叩くようなたくましくって太さの揃ったひじきに筍、千切り人参をくわえて甘辛に炊きつけたもの。
カブの葉っぱまで一緒につけたカブの浅漬け。
カリコリ、噛みごたえがよく仕上がっている。

追加で家庭料理を2つたのんだ。
ひとつはおひたし。今日は何のおひたしですか?と聞くと小松菜。シャキシャキ歯ざわり爽やかでちょっと甘めの出汁がおいしい。
しらすおろしは粗くおろした大根にしっとりとした釜揚げしらす。大根が辛くてお腹をすかせてくれる。

大きなお椀で味噌汁がくる。
昆布と鰹節を使って丁寧にとった汁。あわせの麦味噌、わかめがタップリ実に入りわかめのとろみでトロンとなめらか。一味をタップリふりかけてビリリとさせてご飯のお供に仕立てて食べる。

御飯の上には刻み海苔。あいかわらずよき炊き加減のご飯でパラリと口の中でほぐれてちらかる。にも関わらずみずみずしくて、噛めば噛むほど旨みが広がる。丼にしてしまうとこの「白いご飯を味わう」たのしさがなくなっちゃうから、やっぱりカツ煮。ご飯のおかずにも困らないから、たのしく味わう。
とは言え途中で、カツ煮のカツを上にのっけてにわかかつ丼にして食べる。
ついでに、熱が入ってふっくらとした玉子をのっけて玉子丼。自由自在に料理をたのしむ。脂の少ない豚肉で、さっくり歯切れる。出汁をたっぷり吸い込んだパン粉衣がくちでとろける。お皿に残っただし汁をご飯にかけて最後はザブザブ。汁かけご飯のようにする。
おひたしの出汁、大根おろしのおろし汁。ひじきの煮汁もみんなお腹の中におさまる。お皿はどれもキレイになって、心豊かにお腹も満ちる。またまいりますと挨拶をして店を出た。

 

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