カジュアルに召し上がれという…、ブヴェットの夜

ミッドタウン日比谷のブヴェット。
一ヶ月ほど前に朝ご飯を食べに来た。ニューヨーク出身のビストロで、夜に来てみたいなとずっと思ってた。
昔の仕事仲間と、ひさしぶりにどこかで食事をしようと誘われ、もしよければとここを推薦。
めでたく夕食をすることになる。
店は暗いです。店の片側は全部ガラス張りの大きな窓で壁は無し。だから朝は明るくってまぶしいくらい。ところが夜のお店の中は暗くて、あぁ、アメリカだなぁって思った。
洞窟生活が長かった狩猟民族の人たちは、薄暗い空間をおいしい空間と感じるようにDNAに刷り込まれているからなんて言う説がある。真偽の程はわからないけど、とにかくアメリカには暗いお店が多くてここもそういう感じ。

小さなお皿に几帳面に折りたたまれたナプキン、小さなナイフとフォークとテーブルの上の景色はかわいい。手帳のような形のワインリストもその可愛らしさに拍車をかける。
まず前菜。プロシュートやチーズを刻んではちみつとあえてペースト状にしたものをパンに塗りつけたオープンサンドのような一品。甘くて塩の味わいもありなにより脂がおいしくて、お腹の入り口がこじ開けられる。ニース風のサラダをたのんでみれば丼みたいなボウルに無造作に盛り付けられてやってくる。ロメインレタスにエンダイブ。グリルドベーコンに大きなクルトン、ツナの姿はなくて代わりにアンチョビ味のドレッシングで和えられている。ポーチドエッグが一個のっかり、割ると黄身がとろけ出してきてソースの代わりをなす一品。

お行儀の良い料理はいろんなところに溢れてる。
あえてちょっと崩した盛り付けにすることで、気を使わずにたのしんで。
うちはカジュアルな店だからってメッセージなんでしょう。
朝の料理もそんな感じでござんした。

メインはステックフリッツを選んでたのんだ。
200gの牛肉をこんがり焼いてレアな状態。ガーリックをまるごとローストしたものが添えられている。あらかじめ包丁が入っているのもとりわけ食べやすいように。しかもここの小さなナイフで切り分けられるようにと言う配慮。おいしいステーキを食べたければそういう店に行けばいい。うちにはうちの楽しみ方があるからこれでいいだよ…、って見事な割り切り。悪くないなと思って食べる。

ティンカンに入れられたフレンチフライは絶品でした。
サクサクとした食感に強めにきいた塩の味わい。じゃがいも自体は日本のはやりの甘いものじゃなく、普通のじゃがいも。だから甘みよりも塩と油の風味をたのしむ仕上がりで、これほど塩を強くきかせて料理を作るって勇気がいるだろうなぁ…、って感心。
タルトタタンとコーヒーを最後にもらって〆とする。
焦げたりんごがカラメルみたいに香ばしく、ホイップクリームがぽってりのっかる。フォークをグサッと突き刺して提供するのもここの流儀で大胆カジュアル。大好きというほどではないけど、いろんな使い勝手が考えられそう。こういう店が東京にあってもいいかと思う店。

 

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