カツカレーにオムレツそえて、チョコレートパフェ!
今日の昼はカツカレーだなぁ…、って思った。
場所は銀座。となると「スイス」のカツカレーを食べなくちゃって思ってそれでスイスに来る。
いいサイズのお店なんです。
20席ちょっとかなぁ…、とてもこじんまりしてるけれど狭苦しいということもない。
店の一番奥に厨房。オープンキッチンというわけでもないのに、どこに座っても調理の気配が感じられる。お店の人の目が行き届くサイズでもあり、かと言って見張られてるような息苦しさもない。いいお店。
テーブルの上の調味料が入った容器はピカピカに磨かれていて、お冷が入ったグラスにはロゴ。同じロゴが紙ナプキンにもメニューブックにも描かれている。今どきの店にこういうところにお金と手間をかける店は少なくなった…、ってしみじみ思う。
ランチメニューにはポタージュがつく。
サラサラとしてスプーンいらずで味わえる。
じゃがいもがベースで旨味も塩味もほどよくさっぱりしていて、お腹がポカリとあったまる。
ポタージュをゆっくりじっくり味わって、飲み終えた頃合いでメインが到着。
カツカレーのオムレツトッピング!
ここのカツカレーには2種類あって、読売ジャイアンツの往年の名選手、千葉茂さんのカツレツにカレーをかけてちょうだいという一言から生まれたという大きなカツに千切りキャベツまで盛り合わせになった贅沢なのと、普通のカツカレーがある。
その「普通」のにオムレツをのっけてもらうのがオキニイリ。福神漬けは最初からつき、ラッキョウがつかないカレーは寂しすぎるからラッキョウ追加でひと揃え。
ここのカレーは辛さも香りも控えめで味わいやさしい。半分ほども食べた頃から口の中にカレーらしい辛味がゆっくり花開く。
カツの衣は細かいパン粉。サクッと揚がって香ばしく、肉はやわらか。ひと切れがちょうど一口分の大きさというのも気が利いている。ウスターソースをちょっとほどこし、酸味、香りを整え食べる。そのとんかつをおいしくさせるためのスパイシーなソースがカレー…、という趣向。
見事な形のオムレツは表面こんがり焦げ目がついて、中はとろとろ。見事な半熟。バターをたっぷり含んでとろけそれがカレーと混じり合い口の中をこの上もなくなめらかにする。好きだったよなぁ…、と思って食べて満ち足りる。
さぁ、せっかくだ。チョコレートパフェを食べに行こうとピエールマルコリーニに到着。
カカオ色した階段をゆっくり上がって、いつものテーブルをもらって座る。
昨日も渋谷でチョコレートパフェを食べたけれども、どんなにおいしいパフェを食べても食べたくなるのはここのこれ。
熟してやわらか。なのに酸味がしっかりとしたバナナにビターなチョコムース。ふっくらとしたホイップクリームにカカオのピュレにアイスクリーム。食べるところで酸味、苦味に甘みのバランス変わる魔法のようなオゴチソウ。
もしタナカくんが戻ってきたら、まずいつものサンドイッチを作って食べて、地下鉄にのってこのチョコレートパフェを食べにくる。おいしいね…、って笑ってくれたらそれでいいって思ったりする。今日も泣いちゃう、オキニイリ。
脚が不如意だけど、ピエールマルコーニの階段をスイスイ登るタナカさんのかつての逸話を思い出して読ませてもらいました。束の間淋しく、美味しい時間!甘党の人との思い出がそこら中にある東京の日常!
榊さん、いつも読んで楽しんでいます。タナカさんの生前を思い出すコメントで、血糖値の上昇に対決しています。よく糖尿の薬を飲み忘れますからね。
ナリヒトさん
食事をする前にインシュリンの注射をお腹にしていた姿を思い出しました。コロナにビクビクしないで、病院に行っていればもっとおいしいものを食べることができたのにね…、って悔しい思いもしています。
いつまでもおいしい思い出にひたれるように、今日もせっせと歩いています。
カツカレーにオムレツ、
そしてピエールマルコリーニのパフェは、最高ですね!
私、カツカレーにオムレツの組み合わせって、
今まで食べたことなかったんですが、
想像しただけでなんだかヨダレが出てしまいました。笑
それから、私もピエールマルコリーニのデザート大好きです。
ソフトクリームとかも、
濃厚でチョコレートのおいしさはしっかり感じるのに、
後味がそんなにしつこくなくて好きです。
パフェはまだ食べた事がないので、
銀座に行ったら一度食べてみようと思います。
うりぼうさん
料理って味も大切だけど、なめらかさだとか歯ごたえだとか、あるいは喉越し。
食感ってもっと大切なのかもしれないなぁ…、って思いますネ。
カレーを一層なめらかにするオムレツのなめらかさ。
デザートなんかは特に食感ひとつで味わいがまるで変わる。
チョコもタブレットになったときとムースにしたときではまるで違った味に感じますものね。
ちっちゃ!
匿名さん
大切な人を亡くしてしまうと、小さなコトにこだわりがちになっちゃうんですよね。
先のことを思うことがむつかしくなる。
でもちっちゃなことを愛おしいと思う気持ちはとても人間らしいことじゃないかと思いもします。人間らしさをなくすと死んでいるのと同じですから…。
神は細部に宿りたまう……と申しますものね。
料理や芸術に携わる人は微妙な差異を分かっていないと。
サカキさんはいい「目」をお持ちなので、行ったことのあるお店でもこのブログで「再発見」することがよくあります。
ほぼ日のほうも楽しく拝見しています。
いつもありがとうございます。
志乃さん
今の日本には「こだわり」という言葉が溢れていて、ほとんどの人がそれを「良いこと」と前向きに捉えています。
けれど本来、こだわるということは潔くなく女々しいことと言われていたこともあったと言われ、たしかにそんなことにまでこだわらなくてもと思うようなこだわりに出会うこともあります。
でも…。
こだわりって個性なんだなぁと思うことがある。人それぞれにこだわりって違いますものね。
ほぼ日はいかに自分がいつも感じないことを探して言葉にしてみようかと思いながらの試行錯誤。よろしく応援、お願いいたします。