オキニイリの店を遠くに感じてしまう時…。

スゴく親密で、身近に感じていたお店がちょっとしたコトで、よそよそしくてちょっと遠くに行ってしまったように感じることがある。どんなにオキニイリの店でもそういうコトはあるもので、おそらく飲食店とお客様は恋愛関係にある恋人同士のようなものなんでしょう…。
夫婦ではない…、恋愛関係。だから互いの仲はとても繊細。ちょっとした言葉のやりとりや何気ない仕草に過剰に反応し、ある違和感がそこに生まれる。その違和感は時間とともにゆっくり、そして確実に膨らんでいく。
ただ、その違和感故に関係が完全にリセットされるかというと、気持ちはどこかに残ったままでどうしようかと気持ちがざわめく。寛容と忍耐、幸せだった頃の思い出を大切にすること。そして何より好きでいつづけようと思い続ける情熱が、お店とのよい関係を保ち続ける条件なんだ…、と今日は思った。

近所のオキニイリの居酒屋「肉匠酒場丸信」での夜。
女性だけでにこやかに、そして元気に切り盛りしていた気軽なお店。それが徐々に男性スタッフの数が増え、なんと本日。
全員男性という異常事態(笑)。
同じメニュー、同じお店でありながら働く人が変わるだけでこれほどお店のイメージが変わってしまうんだ…、ってわかっちゃいるけどまずビックリ。
しかも男性スタッフがよりにもよって全員イケメン。
ただ、お酒を嗜むおじさんたちにとってはイケメンサービスよりやはり女性にサービスされたい。
それが素直な気持ちでござんしょ(笑)。

いつものようにたのんだ串焼き。豚バラに白、鶏皮、もも肉とどれも焼き方的確で、しいたけ、しし唐。トマトをベーコンでくるんだ串なんて口の中でトマトソースになってくおいしさ。悪くないなと思うのだけど、どうにも気持ちが盛り上がらない。

ボクらが席に座ったと同時にいきなり忙しくなってしまった。
料理もサービスも追いつかないのがひと目でわかる。
大変だなぁ…、と思いながら店の様子を観察するとおそらく一人足りないんです。
もうひとり。
それも料理を運べるだけでいいからひとり。スタッフが揃っていれば難なくお店は動いたんだろうけど、勿体無いなぁ…。バタバタしてる。
これがみんな見知ったスタッフだったら、このバタバタを「活気ある」と解釈できたに違いなくけれど3人中2人が新人。大丈夫か?って不安になるほうに気持ちが傾く。とはいえ料理は手を抜かず、丁寧にしていつも通りに仕上がり上等。
ぷわっと膨らみ仕上がる竹輪の磯辺揚げ。はじめてたのんだメンチカツはひき肉のホツホツとした散らかり感が絶妙で、決して「ハンバーグを揚げたのでない」メンチカツならではの味、食感に感心します。オキニイリ。

じゃがバターを串揚げ風にアレンジしたココ独特の料理はいつも、ビックリするほどたっぷりのバターと一緒にやってくる。今日もウットリ。揚げたじゃがいもの上にのっけるとゆったりとろけて芋の表面をテカテカさせる。口に含めば唇ひんやり、じんわり舌の上でとろる凶悪さ。
ピリ辛に仕上げたゲソ揚げ。よく揚がっていてパリパリバリバリ、奥歯で壊れてちらかる食感。かなり痛快。マヨネーズがたっぷりついてやってくるのがまた嬉しくて、そのマヨネーズに一味をたっぷり。ゲソの戦隊ですくうようにして持ち上げようとしたら先だけポキっと折れてお皿に残る。指で持ち上げ口に運ぶと、体に悪いゴチソウの味(笑)。
お揚げをバリバリに焼いたところに味噌とネギ。栃尾のお揚げをバリバリにさせた感じがよきアレンジで、遠くに逃げたお店がボクの手元に戻ってきたような感じがしました。また来なきゃ。

コメント

  1. Eiko

    あぁ…すごく近い気持ちを、贔屓にしていたビストロが三店舗目をOPENして感じました…お料理を戴けば言葉で説明できるほどの違いは、無い。
    でも、なんとなく親密な想いが無くなって…
    お店とお客の関係も、微妙な匙加減て、難しいものですねぇ

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Eikoさん
      贔屓にし続けたい気持ちが、お店の変化や成長を妨げているとしたらワガママでしかないんだよなぁ…、と反省したりすることが最近増えました。
      応援した気持ちと、商売との折り合い。
      むつかしいですね。

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