インバウンド向けのおざなりな和朝食に呆れる…。

西新宿で朝。和朝食を食べようと京王プラザの和食レストランにやってきてみる。
大きなホールあり、個室ありと大箱レストラン。
入り口にマネジャー風のおじさんが黒服を着てたっていて、人の顔をみるなり何も言わずに片手を差し出す。
握手を求めているのかしら…、とぼんやり見てたら「食券はお持ちですか?」と聞くので「いいえ」と。
すると「お部屋番号は」と言う。
伝票を作る都合があるのでしょうけど、それよりまず「いらっしゃいませ」とか「おはようございます」とか、まず言うことはあるだろう…、と思ったりする。案内されたテーブルにお茶をもってきたサービススタッフは背の高い顔のキリッとした中国系。流暢な日本語で「お飲み物はセルフサービスになっておりますのでご自由に」…、と。失礼な日本のおじさんよりもずっといい。

マンモスホテルです。だから朝食を提供しているレストランが3軒。そのうち2軒はバフェレストラン。どちらも和食、洋食が揃うフルラインナップのバフェ。だからわざわざ日本料理の店を朝から営業する必要は、かつては「セルフサービスを好まぬおじさんビジネスマン」の満足のため。
ところがここではインバウンドのお客様向け…、って位置づけなんでしょう。テーブルの上の札もイラスト入りの献立もどれも英語や中国語。
びっくりしたのが伝票で人数を書き込む場所に「J」と「F」と書かれてる。Japanese・Foreigner…、つまり日本人と外国人とわかるようになっている。果たしてこれっていいんだろうか…、と思ったりする。わからない。

さて一人前3000円の和朝食。
やってきた料理をみて、あぁ、こりゃ駄目だ…、ってしんみりしちゃう。
メインの料理は焼き魚。
冷えていました。
卵焼きは仕入れ品。蓋付きで格好つけた重箱の中にはゴミのような料理の数々。大仰な器の中にひじき煮、サラダに炊き合わせ。
ご飯と味噌汁は熱々だけど、他の料理はぬるいか冷たい。
隣で食事をしてたカナダファミリーの嬢ちゃんが「日本の料理ってぬるいんだね」って食べてた。
いやいや、日本の朝ご飯はこんなモノじゃないんだよ…、ってひとつひとつのテーブルを弁解かたがた謝りながら回りたい…、って心底思う。食べててかなしい、気もそぞろ。

日本の朝ご飯を世界に通用する朝ご飯にしようと思えば、まず力を入れなきゃいけないのは卵料理。日本には世界のどんな卵料理より、ふわふわでしっとりしていて熱々の「だし巻き卵」がある。
玉子三個で作りたて。箸を入れると出汁がジュワッと滲んでくるようなのをメインにすえて、炊きたてご飯に具沢山のお味噌汁。
季節の野菜の浅漬けをサラダ感覚でアレンジし、かつお節を自分で削って醤油をかけてご飯のお供にしてもらう。サイドの料理を、焼いた魚か納豆、あるいは作りたての豆腐なんかから選ぶことができる朝食。世界に誇れる日本の食のショーケースみたいになるのになぁ…。
もったいないなって思ったりする。もったいない。

コメント

  1. マンダリン

    ホテルの朝食、なかなか難しいですね。
    高ければ必ず美味しいというわけでもなく、ビジネスホテルのバフェの方がコスパが良くて美味しい場合もあります。身もふたもない事を言ってしまえば、自宅でお気に入りの朝食を食べた方がずっと良いかもしれません。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      マンダリンさん
      旅先でもその土地のコトがわかっていれば、老舗喫茶店のモーニングサービスの方が、ホテルの朝食よりずっと満足できることが多いですものね。
      でも、そうはいかない人にとってのホテルの朝食。罪深い存在だと思います。

  2. to22by

    3年前まで出張で日本に行くと、こちらの朝食をいただいてました。たったの3年前ですけど、和朝食のブッフェでした。大根おろしに、梅干しや明太子と葉唐辛子を混ぜたり、温泉卵をお味噌汁に落としたり、時差と疲労からしゃんとしない体をいたわるようにいただいていました。お話を伺って、とても残念で悲しいです。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      to22byさん
      そうだったんですね…、和朝食のブッフェ!
      コメントを読んでいるうちにお腹が自然と空いてくるような内容だったようで、残念至極。それでよかったのにって思いました。
      コストのコトがあるんでしょうか…。
      それともホテルの中で一軒くらいはテーブルサービスで朝食をという気持ちからだったんでしょうか…。
      今の状態は本当に残念。昔のようになってくれるとありがたいです。

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