イタリアな朝。15分一本勝負の立食いの寿司
イリーカフェ改め「イルバール」にて朝。今日もごきげんなイタリアのおじさんスタッフがニコニコしながら働いている。
気軽な値段の朝食セットもあるのだけれど、ショーケースの中のサンドイッチがおいしげで、イタリアのクロワッサン、コルネットのサンドイッチが生ハム、ツナ、ピスタチオとラズベリーの3種類。
生ハムを挟んだ「プロシュートコルネットサンドイッチ」を選んで、アイスエスプレッソをお供にたのむ。
ショートグラスにぎっしり詰め込んだ氷の上にエスプレッソを注いで仕上げたアイスエスプレッソは、まるでエスプレッソのオンザロックのごとき仕上がり。エスプレッソの香りがダイレクトに鼻を直撃するような力強さがアイスドリンクの域を超えててウットリします。熱々のエスプレッソのせいで氷に細かなひびが入ってパチパチ音を立ててなんとも涼しげ。

コルネットの切り目には、生ハムにケール。
すりおろしたパルミジャーノに砕いたナッツ。
調味料は使われず、素材同士の持ち味で味がととのうイタリアらしいシンプルさ。
バリバリ砕けるコルネット。
バターがたっぷり練り込まれていて、噛んだ直後は口の中に生地が散らかりにぎやかになる。
それもつかの間、バターの力でとろけていくのをプロシュートの脂が一層加速させてく。塩のうま味に脂の甘み。生ハム独特の力強い香りに焦げた小麦の香り、苦みが混じってく。チーズの風味、そしてケールの渋みが混じってナッツがときおり奥歯を叩く。
おいしいなぁ…、華やかな味。
サンドイッチを食べ終える頃にはグラスの中の氷が溶けて濃い目アイスアメリカーノになっていく。苦くて芳醇。明るい酸味に目覚めます。
日帰り出張から東京駅に戻って来て、お腹が空いた。
東京駅前の再開発ビルに併設された商業施設。オアゾの地下に飲食店が何軒か。
どこもほどよき値段でおいしい店で、その一軒が立食いすし根室花まる丸の内オアゾ店。
まだやってるはずと思って来たら、お店の前に出されたショーケースを片付けている。閉店準備が始まったとこ。
まだ大丈夫ですか?ってお店に入ると15分ほどでよろしければと。
握ってくれさえすれば食べる時間は5分で充分。
お店の中にはまだ6人ほどのお客さまがいて、これなら迷惑をかけることもなかろうと、オーダー伝票にテキパキ注文を書いて手渡す。
タコにホッキに茹でエビ、つぶ貝。白ミル貝に数の子、真いかに赤身、ズワイの足にウニに穴子に紐きゅう巻き。都合11貫に巻物一本。職人さんが二人がかりでテキパキ握ってくれました。
茹でたタコには甘いつめ。歯ごたえむっちり。噛めば噛むほどにうま味が滲んでやってくる。貝はそれぞれ良き状態で、歯ごたえ、風味が多彩でおいしい。
エビはやっぱり茹でたのがいい。ムチッと歯切れる食感に甘くて香り重厚でシャリの酸味と混じってとろける。
それにしてもすし屋の数の子ってなんでおいしいんだろう…、粒が揃ってしかも硬くてパラッとちらかる。
真いかの上には山わさび。わさびのように辛味がうねらず、ツーンッと突き抜けるような辛さと香りがイカの甘味を引き立てる。
ズワイの足はフワッと崩れ、ウニはとろとろ。ほどけるようにとろけてシャリと混じる穴子にうっとりしながらホッキの紐ときゅうりが奥歯を叩く手巻きで腹いっぱい。









