アブラを味わう昼と夜

熊本を出て南に走る。
人吉、えびのと昨日までの雨で避難勧告が出たエリアを通過し宮崎県の都城市。昨日までの天気がまるで嘘のような明るい空にホッとする。「十兵衛」という店で昼食。
もともとうどん屋さんとしてスタートし、今ではとんかつのおいしい和風レストランとして人気を博しているお店。
ランチタイムに来たらスゴイにぎわい。昨日の雨で外食できずうずうずしていた人たちが次々やって、お店は満席。しかも都城の小学校や中学校が昨日と今日、お休みだ…、ということで子供連れのファミリー客もかなり混じって、まるで早くやってきた夏休み。ずっしりとした木組みの柱や梁に床。漆喰の壁と民芸調の店作り。うどんやとんかつという料理がおいしく感じる空間って、こういう空間なんだろうなぁ…、って思ったりする。

うどんとカツ丼のセットがあった。

うどん屋さんであれば、うどんのお供に小さなカツ丼。
とんかつ屋さんであればカツ丼のお供の汁の代わりがうどん。
どちらにしても、腹一杯をたのしむのにこの上もなく魅力的な組み合わせなのだけれど、どちらかがメインでどちらかが脇役になってしまうことがほとんど。
ところがここは「かつてうどん屋、今とんかつ屋」という店。どちらもが主役クラスというのがウレシイ。
カツ丼もうどんもどちらも0.8人前ぐらいのちょっと控えめポーションで、両方食べて一人前半。ありがたい。

カツ丼のカツは揚げたて。脂ののったロースかつでパン粉はとんかつよりも細かい。出汁をたっぷり吸い込んだ卵はトロトロ。それをざっぷりかぶっていながら、カサカサとした揚げたてパン粉の食感健在。カリッと前歯をパン粉がくすぐり、ザクッと肉が歯切れつつトロンと卵がからんで混ざる。
なめらかでやわいうどんの出汁がおいしい。その出汁を使って作った卵とじです…、玉ねぎをたっぷり使ってかなりつゆだく。ご飯をかきこむように食べると温かい卵かけご飯のようにふわふわトロトロザブザブ口の中が潤い、にぎやかになる。
うどんの上に天かすたっぷり。ロースの脂はクチャっと潰れる。油ってなんでこんなにおいしんだろう…とドキドキしながら腹いっぱい。

 

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仕事を終えて次の目的地、人吉に来る。
「正園」という焼肉屋さんがあって、父と一緒に何度か伺い仕事をさせていただいたことがある店で、挨拶方々、顔を出す。
地元の人たちが大切なお客様をもてなす場所として選ばれる店。上等な空間に上等なサービス。そして肉の上等で、ちょっと食べてってくださいよ…、って言われて遅いおやつに肉を焼く。
肉は2種類。どちらもロース。
ひとつはA4、ひとつはA5。A4の肉は赤身に脂がキレイに入り、A5の肉は脂と赤身が渾然一体。今のはやりは赤身系でやはりそちらがよく売れる。でも焼いて食べてみれば、肉は脂がおいしいんだなぁ…、としみじみ思う。A4の肉はザクッと歯切れてずっと歯切れが残って続き、脂が抜けると最後は肉の繊維が残る。ところがA5の肉はヒヤッと脂が揮発して、あぁ、やっぱり脂だと口がちょっとビックリするものの、噛めば噛むほど旨味がにじみ、繊維を感じることもなくとろけて消えてく。
あぁ、ゴチソウだ。あっちもおいしければこっちもおいしい。肉の世界は深くてたのしい。また移動。

 

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