わかりやすい斬新、あたたかいもてなし。銀座ファロ

昼、銀座ランチにお呼ばれする。
かつての仕事仲間で、ボクが大切な人を亡くしてさみしがっているのを心配して、気晴らしついでに食事をご一緒しませんか…、って誘ってくれた。
場所は銀座の「ファロ」であります。
美をプロデュースするのが仕事の資生堂が、食の美を提案しましょうと作ったお店。
ビルの上層階にあり、大きな窓に青い壁紙、シートの張り地。空が近い場所なんだ…、と気持ちが思わず空を舞うような明るい気持ちになれる場所。
贅沢な空間によいサービスを提供するのに必要十分なだけのスタッフ。フェイスカバーとマスク着用のサービスなのがもったいなくも、マスクをしてもなおうやうやしく、よいサービスをしようという気持ち、情熱が伝わってくる。

最初の皿はだだちゃ豆をペーストにし、豆をサヤや繊維を混ぜた生地で包んで焼き上げたモノ。ビールの泡と一緒に味わう。
日本の夏の食事のはじまりといえば、ビールに枝豆。
それをとびきりお洒落においしく演出している。
なかなかに粋。
続いて魚。
マリネにしたアイナメをビーツと一緒に味わう提案。
アイナメのビーツの間にはドライベリーやナッツが挟まり、ネットリとした魚の食感を引き立てる。
ワサビの風味や辛味をもった花と一緒に味わうというのもたのしい。オモシロイ。

じゃがいものパスタが続いてやってくる。ソースは発酵バターにいしるの風味と旨味をくわえたもので濃厚。ぽってりとしてシャキシャキとしたじゃがいもパスタしっかりからんで不思議な味わい。
ソースがあまりにおいしくてじゃがいもパスタを全部食べて残ったソースにパンを浸して食べるとこれがまた旨い。

昼のコースは後半戦へ。
マリーゴールドとリコッタチーズのニョッキという、夏らしい色合いの皿。
硬質のニョッキ自体の味は控えめ。
酸味を帯びたゼラチン状のソースと一緒に味わい口の中で料理が完成していく。
軽く渋くて酸味やさしく、クニュクニュとした食感がなによりのゴチソウ。
メインはチキン。
炭で焼き上げた鶏の胸肉ともも肉をほぐしてまとめて筒状にして味わう趣向で、どこを切っても必ず胸肉、もも肉の両方が口の中に同時にやってくる。ふっくらとしてやわらかな胸、がっしりとした筋肉質なももと同じ鶏でなんでこんなに食感、味わいが違うんだろうと食べてたのしくなる料理。
皮もバリバリに焼かれてソースに使われたみょうがの香りがよきアクセント。ここまで2時間。あっという間のたのしい時間。

友人もタナカくんと何度か会ってて、タナカくんの話しがはずむ。こういう場所で思い出話をすると彼の思い出が明るくたのしく、上等なものになってくれるのがありがたい。
パンにつけるオリーブオイルを選ばせてくれたり、たのしんでいただこうという気持ちが伝わるよいお店。
バラのソースにアイスクリーム。綿あめの上にはフランボワーズのパウダーと華やかにして濃厚味のデザートもらい、最後にプチフル。チョコとヌガーに求肥が入ったマカロン状の小菓子は実は、モナカの皮ではさんだ洋風和菓子というのにまた感心。
新しいのに新しすぎず、斬新にして謎めいているけど食べ手を突き放すように冷たくはない。好奇心をかきたてて、必ず答えを導き出せる程度の謎がたのしい料理。いいお店です…、オキニイリ。

 

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