やきとん「あかし」工夫の肴で酒を呑む

土曜日の夜。のんびり酒でも呑みましょうかと「あかし」を選ぶ。
飲食店が何軒も入るビルの一階部分。屋台がビルに突っ込みめり込んだまま落ち着いた。
そんな感じの小さなお店。カウンターに6席ほど。中に厨房。それまた小さい。二人がけのテーブル席が5テーブル。表に4席。都合全部で20席。お店の人は調理人が二人にサービスの女性がひとり。小さい厨房、小さい店の中を行ったり来たり、キビキビしていて気持ちいい。
名物はやきとんです。だから厨房のメインは炭場。おいしい煙がホールに向かって漂ってくる。
お酒のメニューが豊富なのもステキなところ。特にサワーは搾りたてのジュースたっぷり、ソーダとお酒をキンキンに冷やしているから氷を入れずにやってくる。トマトハイもまたおいし。

とりあえずのスピードメニュー。コーンビーフのポテトサラダと下仁田ネギのヌタをもらう。
茹でたじゃがいものホツホツとした食感をほんの少しだけ残して潰し、コーンビーフとマヨネーズ、胡椒をくわえてあえたサラダ。ただのポテトサラダにコーンビーフが混じっただけで、リエットみたいな風味や食感、贅沢料理になるのがたのしい。下仁田ネギは茹でて表面近くは開いて幅広状態に。芯の部分はそのままぶつ切り。バリバリとした歯ごたえだったり、ねっとりとしたとろけだったりと食感違いをたのしむ食べ方。
工夫の料理といいますか…、普通の料理にほんのちょっとのアレンジで気のきいた料理になっていくのがオモシロイ。ゴーヤとツナのオイル漬けで作ったおひたしも単純ながらお酒がすすむ。

アジを叩いてみょうがと大葉を混ぜたモノ。
たっぷりワサビを溶いた醤油をかけて味わう。
むっちりとした噛みごたえ、口溶けのよい脂と一緒にハーブ野菜の風味が混じる。大人味。

炭で焼いた串モノあれこれ。
ささみにワサビをたっぷり乗せて焼いたワサビ焼き。ねぎまにせせりに豚バラ肉で大葉を巻いた大葉巻き。うずら玉子に豚バラの味噌漬け。
一度にたのんだものは全部ひとつのお皿に並んでやってくるのがまず立派。しかもそれぞれ焼き加減のすばらしいコト。脂ののった肉はガリッと表面揚がるように焼け、ささみはふっくら、レアな状態。豚バラなんてまるで厚切りベーコンを揚げ焼きしたようなどっしりとした脂のおいしさ。

ここの麻婆豆腐は不思議なおいしさ。居酒屋の料理と思えぬほどに本格的で豆腐はなめらか、ふっくらしていてしかも中まで味がしっかり入ってる。甘みも旨味もある上にあとからあとから辛味がおいかけやってきてお腹の中が汗をかく。
くるたび必ず注文するのが皿ワンタン。ひき肉あんをほんのちょっとだけ来るんだワンタン。固めに茹でて重なり合ったところはシコシコ歯ごたえがあり周りの部分はツルンとなめらか。ラーメンスープにごま油、ネギをたっぷり散らして食べる。プルンと唇撫で回し口の中で踊る感じがオキニイリ。
小さなテーブルに料理がギッシリ並ぶ食卓。気軽でおいしくなによりお腹が重たくならない。思えば揚げ物をたのまなくてもすむ居酒屋ってありがたいなと思う夜。

 

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コメント

  1. koku

    実は月1で通うアカシストでございます(笑 あかしに限らず、やきとん屋によく入るようになりました。やきとんは安くて美味しくて嬉しい。
    とはいえ、副流煙はやはり心身ともにツラすぎるので長居はできず、あまりお金を落とすことは出来ませんが・・・

    以前は焼き鳥のほうが多かったのですが、贔屓にしてた店をはじめ変に高級化傾向になっちゃったきらいがあり、最近は避けてます。
    いつものように店に入ろうとしたら「予約は?」と訊かれて一瞬ぽかーんとし、いや、してないけど・・・と言うや否や慇懃無礼に追い出されたことも一度や二度ではなくなりました。
    とはいえ、内容的には以前とまったく同じなので、何が付加価値になったのか未だに解りません(笑

    でも、もう「理由のない高額化」の方向に行くしか飲食店が生き延びる道はないのかなあとも思ってますが。もともとが安すぎたんだ!と言われたら頭を垂れて黙るしかないですしね~(´・ω・`)
    やきとん屋さんもいずれはそうなるんだろうな。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      kokuさん
      なんと、アカシストさんでらっしゃいましたか。
      おっしゃるように焼鳥のお店は恐ろしいほどの両極化のさなかにあるように感じます。
      普通においしい店でたのしく酒を飲むのがうれしかったのに、均一料金で若い人たちをあつめいたずらに騒々しい店か、銀座の高級寿司店なのかしらと思わせるいたずらに高くて高級な店の両極。
      だれもそんなに安くしろとは言っていないのに。
      だれもそんなにおいしい焼き鳥を食べたいと言ったわけではないのに、お客様の気持を先回りするとは決してそういうことじゃなかったろうにとなやましくなっちゃいます。

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