神田まつやに志乃多寿司。お江戸な蕎麦に上方な寿司

昼、淡路町にきて「神田まつや」で蕎麦にする。
かつて東京が「都」ではなくて「市」であった頃、神田区という区があって、そのほぼ真ん中がここ淡路町。
JRの神田の駅はその神田区の端っこにあり昔、この店を神田駅の近所に探して探しきれずにトボトボ歩いて帰ったことを思い出す。
創業明治17年。1884年のことだから今年ですでに134年。あぁ、来年は135周年かとしみじみ思う。
お江戸の風情を今に伝えるお店です。昼からビール、ぬる燗とのんびりお酒を飲む人多数。ハイソックスを履いたエプロン姿のおばさまスタッフの自然な笑顔に客あしらいもあったかい。オキニイリの「天南蛮そば」を選んでたのむ。

熱い蕎麦です。南蛮ですからネギが浮かんでそこに天ぷら。小さな海老を3尾、天ぷらの衣でつないで筏のように仕上げて浮かべる。1尾は大きく開けた男の口にやっと収まる程度の大きさ。むっちりとして風味も旨味も上等で、尻尾もパリッと香ばしい。
天ぷら衣がとろけます。出汁をすいこみ汁の中へ千切れてまじり、蕎麦がからめて口の中へとやってくる。
熱い汁の中でネットリ蕎麦もとろけていくから、口の中がやわらかな汁で満たされている…、って感じがするのがオモシロイ。
ネギはバリバリ、歯切れてこれまたネットリとろける。体も芯からとろけていくようなオゴチソウ。そのまま飲むには濃い汁で、蕎麦湯がついてくるのが独特。蕎麦湯を注ぐと強いかえしの味わいの影でなりを潜ませていた出汁の風味が目を覚ますのにウットリします。満たされる。

 

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粋な分量の蕎麦を食べ、〆に近所の「志乃多寿司」。
1階はお土産物を売る小売のスペース。ショーケースの内側にある厨房で、職人さんたちがずっと手を動かし次々寿司が出来上がる。志乃多と呼ばれるお稲荷さん。巻物、押し寿司と上方流の寿司がさまざま。
百貨店の地下に売り場がいくつもあるけど、この本店にしかない商品が沢山あって、空気も特別。地下にイートイン的食堂がある。
カウンターの上には仕込んだばかりの上方寿司や巻物があり、一切れ単位で注文できる。
茶巾寿司が主役の盛り合わせ。鯖の棒寿司と穴子の押し寿司を追加でもらう。近所の豆腐屋さんの汲み上げ豆腐と熱々のお茶がお供でひと揃え。

茶巾寿司ってお店によってかなり違った仕上がりになる。例えばうちの近所の八竹のそれはしっとりとした卵焼きがズブズブ潰れて口の中をみずみずしくするのが特徴。
一方ここのはふっかり。とても軽やか。刻んだ胡麻がたっぷりシャリに混ぜ込まれていて、玉子をごま油で焼いたかのような感じさえする風味が特徴。エビが一本、穴子が一枚。その食感がシャリのパラパラした食感を引き立て、口のすみずみ散らかる。ココの茶巾寿司がボクの一番の好みの茶巾。
エビの押し寿司はムッチリとした肉感的なエビの食感と柚子の香りがさわやかで、小鯛はサクッと歯切れて削った昆布と一緒にとろける。ぽってり煮込んだ穴子の押し寿司はシャリの間にきゅうりを潜ませ穴子のとろけを引き立てる。
分厚いサバに分厚い昆布。酢〆の状態がボクの好みでの棒寿司は食べはじめると一切れだけではもったいなくなるおごちそう。堪能します、満ち足りる。

 

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