ひとりしゃぶしゃぶって今に強い業態かもネ…。

銀座でちょっと人と会う。ついでに食事をと「しゃぶせん」にくる。上等なしゃぶしゃぶと日本料理で有名な「ざくろ」がやってる1人しゃぶしゃぶの専門店。
東京では「ひとりしゃぶしゃぶ」の店が増えてきました。食べ放題のしゃぶしゃぶ店の業態転換。焼肉専門店や和食店の新業態のような形で次々できて、どこも案外人気がある。
それらの店が参考にしているのがこの店でずっと変わらず人気のお店。
店のつくりが独特でカウンターだけ。テーブル席は一切無し。一人しゃぶしゃぶなのだからその形状がもっとも合理的だからという割り切りが独特のムードを作り出している。しかもカウンターは楕円形に作られていて、その内側には肉のスライサーが置かれる。注文ごとに肉がそこでスライスされてお皿に並べられていくという臨場感と安心感を同時に味わうことができるのが魅力のひとつ。

舞台を眺める最前列に座って食事をしているような贅沢感がおゴチソウ。
しゃぶしゃぶに限らず「ひとり○○」という業態は、寂しさや安っぽさを感じさせるファストフード的なものになりがちなんだけど、この店には接待をする人がいるほど安っぽさの微塵もない。身なりしっかりとしたスタッフが背筋を伸ばして笑顔でサービスしてくれるからでしょう。それにやはり料理自体の品質も見事なもので、いつも感心させられる。
「特別定食」という豚肉と和牛の両方がたのしめる定食にする。まず前菜にざくろ名物のアスパラ豆腐。それにトマトのサラダも追加してお腹の準備をしながら鍋の準備ができるのを見る。一人鍋の中に牛骨スープが注がれて、胡麻ダレ、ポン酢、刻んだネギが次々並び、最後に主役の肉に野菜が運ばれる。

この胡麻ダレが旨いのですね。
ラー油をたっぷり注いで食べると旨味に風味が際立ち肉がおいしくなること、なること。
野菜は白菜、しらたき、豆腐にわかめとシンプルでスッキリとしたポン酢で味わう。
鍋の中のアクを何度も丁寧にとってくれるのがまたありがたい。
それにしてもにぎやかで、開店と同時に次々お客様がやってくる。ひとつの鍋を複数の人たちでつつくことで、感染リスクが増えると思う人は多いだろうから、1人鍋というこのシステムの魅力がアップしているのでしょう。
数人ごとに仮設の衝立が置かれているけど、みんなが同じ方向をむいて食事をするから感染リスクから開放されるからでしょう…、店の造りはほとんど昔とおなじまま。今の業態…、って感じがします。

フーフーハフハフ自分のペースでたのしんで、あっという間に肉や野菜がお腹の中に収まっていく。最後に春雨を硬めに茹でて胡麻ダレにひたしてズルズル食べる。ラー油の風味で担々麺のような風味になるのがたのしい。
ご飯も用意されてるのだけど、ここの名物は小豆粥。好みで砂糖を入れて味わうという趣向で、鍋のスープを使って作ってくれるスープの塩味と互いが互いを引き立てあってなんとも旨い。お腹がやさしく温まるのもいい感じ。
最後のデザートにアイスクリームにならんでくずきりがあるのがうれしくそれで〆。トゥルトゥルとしてムチムチで黒糖のタレが風味豊かで香ばしく、一口ごとに笑顔になってく。やっぱりたのしい、オキニイリ。

 

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コメント

  1. たまっこ

    初めてのしゃぶせんは二階のテーブルでした。
    だいぶ経って地下のお店に伺ってからは、1人で食べられるこのスタイルが何と都会的なのかと思ったものです。
    ずいぶんしゃぶせんに行ってません。
    アスパラ豆腐に、小豆粥が食べたくなりました。
    いつも美味しい写真をありがとうございます。

    • サカキシンイチロウ

      たまっこさん
      二階のお店は残念ながら閉店してしまったんですよ。1人で食べているのにさみしくないという不思議な魅力の地下のこの店。ずっと頑張ってほしいなぁ…、って思います。

      • たまっこ

        二階は閉まってしまったんですね。
        寂しい、、、
        地下のお店と、ざくろはそのまま銀座で残ってほしいです。
        暑気払いしに久々銀座行かなくっちゃ。
        都民は都外へ出るなって言われてることだし笑。
        教えてくださって、ありがとうございます。
        (返信不要です)

        • サカキシンイチロウ

          たまっこさん
          銀座が銀座らしくあるために、こういうお店は必要ですものね。

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