なだ万で朝、粥を食す

午前中、帝国ホテルで打ち合わせ。気合を入れてやってきて、お腹がグーッで朝ご飯。
せっかくだから上等な和朝食をと思ってそれでなだ万。地下一階のアーケード街。寿司屋があってブラッセリーがあり中国料理の老舗があって、そうそう虎屋茶寮まで揃うおいしい地下街で朝から営業しているお店はココ一軒。
長い通路の突き当り。威張った感じがあるわけじゃなく、でも気軽に「おはよう」って入れるわけじゃないムード。さすが老舗の風格です。ゆったりとした客席ホールに大きなテーブルがポツンポツンと置かれて通路は広い。壁がなくてもプライバシーを感じるところが上等な店のいいところ。

メニューは2つ。
ご飯の定食とお粥の定食。
和朝食といえば白ご飯派なんですけれど今日はちょっと気持ちが動く。
お粥の定食を選んでたのむ。

5分ほど待ちましたか。
和服の中居さんがうやうやしく運んでやってくるお膳。
手前にお椀。中は味噌汁。
焼いた鮭がメインの料理のお皿が左手に。奥にはおかゆが入ったお鉢。手にとってみるとズッシリ重たくしかも熱々。
おかゆをよそおうための茶碗がヒックリかえってお箸の上にのっかって、玉子焼きにあんかけ饅頭。お粥のお供が4種類。
たくさんの料理があるわけじゃない。必要なモノは全部揃って、必要のないものは何ひとつ無い。
だからお膳の上には空いたスペースがかなりある。隙間を埋めることに一生懸命な料理が最近、巷に増えてて、そういうものに見慣れた目には寂しく感じる。けれど必要なものだけあるのが本当の料理。
そう思ったらこれがいいんだ…、って思ってニッコリ。

おかゆを茶碗に装って、まずは汁をフーッと飲んだ。力強い味がします。上品な店の味噌汁は薄口、出汁を活かした仕上がりのものが多いけれども、ここのは味噌がどっしりしてる。おかずになってくれそうな味で、朝のお腹が目覚めるおいしさ。いいなと思う。

鮭のお皿の手前には真っ赤な液体。
ココのおかゆは梅の風味のあんで味わう。
醤油の風味と出汁の旨味のぎんあんをかけて味わうおかゆは多い。
けれどココのは塩に出汁、それから梅の酸味と香り。
朝のお腹がスッキリとする朝のゴチソウ。オキニイリ。

それから鮭の塩焼き味わう。塩がちょっと強めの仕上がり。お粥のお供にほどよい感じ。
しかも感心するのが小骨のひとつも無いのです。毛抜きで一本一本キレイに抜いて焼いているのでしょう…、安心しながら食べられるのは寝ぼけたお腹にうれしいもてなし。しかも皮までバリッと焼けて、噛むとジュワリと脂が滲む。おかゆをねだるオゴチソウ。

鮭のサイドには甘く煮込んだ金時豆。甘みで朝の頭が動く。シャキシャキとした酢蓮に軽く炙ったタラコ。タラコの粒のひとつひとつがしっかりしていて崩れていない。上等だなぁ…、ってこれまた感心。
すりおろした里芋で鴨のひき肉を包んで揚げた芋饅頭。銀あんたっぷりかけて味わう趣向であんの旨味にウットリ。玉子焼きは甘くてしっとり。味のメリハリがしっかりしていてどれもがお粥のお供にピッタリ。
小松菜おひたし、山芋のすりながし。切り干し大根とニンジンの煮物に漬物と味の変化もほどよくあって、あっという間にお腹の中におさまり消える。いい一日になりそうな予感に満ちた朝となる。

 

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