でめ金の串かつ、気軽にランチ

昼、新宿西口で串揚げ食べる。
西口の気軽な飲食店が並んだ通り。昔はこの場所にしかない店がひしめきあった歩くだけでもお腹がすいてくる場所だった。ところがここ5年ほどで、魅力的なお店が次々、チェーンストアに置き換わりどこにでもある店が幅をきかせる安っぽい通りになった。日本全国でこういうことが起こってて、街の景色だけでは今、どこにいるのかわからないような不思議をしみじみ哀しむ。
とはいえずっとココで頑張るお店があって、この一軒がこのお店。
「でめ金」という串揚げ専門の小さな店で揚げ手のご主人もずっとかわらず、苦みばしった表情でただただひたすら手を動かしてる。サービスするのは中国系のおばちゃんたちで、ときおり意思の疎通があやしくなるもゆっくり、根気よくしゃべる姿に頭が下がる。

夜はおまかせがメインのお店。
座って苦手な食材だけを告げればあとは、次々、串を揚げてくれる。
食感、味わい、緩急つけて食べ飽きないよう献立組み立て作ってくれる、手際見事で感心する店。
お腹が一杯になったところでストップかければ一通り。ボクが本当に大食いだった昔、ネタを全種類食べ尽くし、再び食べたい10串追加で、お店の人にビックリされたことがある。20年近くも昔の話。なつかしい。

昼は気軽な値段の定食がある。
ヒレカツ、エビフライがメインになったものであったり、ちょっと贅沢なスペシャル定食と迷うにたのしい品揃え。
いろんな串が一本づつと、夜の気分がたのしめる「串揚げ定食」を選んでたのむ。
親父さんが準備してあった素材に衣をまとわせてパン粉をつける。そして油の沸いた鍋にそっと落として揚げる。カラコロ、油の中で水気が爆ぜる軽やかな音が耳に届いてやってくる。
使い込まれた厨房です。鍋の上にかぶさるようにしつらえられた排気用のダクトの上には「でめ金」の文字。わざわざこのために作られたものなんでしょう…、磨かれ続けて塗装が剥げて、そこがピカピカきれいに光る。
それにしても、音を聞きながら揚がり具合を感じるご主人のさまにいつも感心しあす。出来上がる。

お皿の上に串が8本。こんもり盛られた千切りキャベツの上に並んで食欲誘う。そのかたわらにはスティック状の大根、にんじん、キュウリが並んでこういうところが串揚げ屋さんだなぁ…、ってニッコリ。
串の中身は玉ねぎ、かぼちゃ、キスにホタテにエビフライ。うずらの玉子に鶏の胸肉、豚バラ肉。とんかつ屋さんにはないたのしさが串揚げの店にはあるのであります。細かなパン粉を薄くほどこし、衣がパリッと揚がっているから歯ざわりがよく味わい軽やか。たくさん食べてもお腹が重たくならないのがいい。ただ、串にさされているので指でつまんで食べることになる。食べたら串をカウンターに置かれた筒に投げ入れて、箸に持ち替えご飯を食べる。あぁ、やっぱりこれはご飯じゃなくてビールだなぁ…、って思ったりする。しょうがない。

ランチタイムを過ぎた時間にやってきました。
だからお店の中はガランとボクだけ。あららと思ってカウンターの上をちょっと観察したら、串を休める筒の中に、串がどっさり投げ込まれていた。
忙しかったんだなぁ…、って思って、ホッとしました。
なくなっちゃうともったいない店。細く長くつきあっていきたい店です、ずっと続いてほしいってしみじみ思う。
自家製ソースはスパイス、ハーブの香りが独特。漢方薬っぽい香りが漂い、油の匂いをスッキリさせる。魚系には刻んだネギをたっぷり混ぜたマヨネーズ。このソースがおいしく、これでご飯が食べられるほど。
野菜がたっぷり食べられるのがココの定食のうれしいところ。野菜がほとんどなくなると、体に悪いもののように見えちゃうところがオモシロイ。
最後に2本、うずらとエビが残ってしまう。好きなものを最後に残して食べるところが昭和な感じ?(笑)。結局最後はエビを残してお腹に収める。満たされる。

 

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コメント

  1. りんご

    「行きたいな」と思うてんぷら屋さんや串揚げ屋さんをもっている方って大人だと思います。
    ワタクシはまだその境地に至れずおりますが、いつか必ず・・・!

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      りんごさん
      たしかに天ぷらと串揚げのおなじみのお店ができたのは40を遥かに過ぎてからのこと。とんかつ屋さんと串揚げの店ってまるで使われ方が違うんだなぁ…、と最近、しみじみ思うようになりました。

  2. カニタマ

    サカキさん、
    いつもお店のチョイスの参考にさせて頂いております。
    「でめ金」さん、懐かしいです!
    長〜いアスパラをまるごと一本揚げたのが、大好きでした。
    新宿西口へ行くとふっと寄ってみたくなるのですが、何故か3回に2回は迷ってしまい、結局他店で食事という結末です。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      カニタマさん
      西口のこの界隈はどの通りもちょっと似た景色で、たしかにどこを曲がればいいのか迷っちゃいますよね。しかも迷った先にもたのしいお店があったりするのもステキなところ。
      おっしゃる、アスパラガス一本まるごとつかった串カツは頬張るのがたのしい一品。でめ金の形をした串入れも夜のためにスタンバイされていました。

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