つくばのとんQ

つくばのとんQ

勉強を兼ねてつくばの「とんQ」。

ton norenton mise人気のとんかつ専門店。
かつてトンカツといえば街の中で裕福な男性客か、ご飯をもりもり食べたい人たちのための料理だったのですね。
それを郊外に集まるファミリー客にも気軽にたのしめるようにする方法はないかと試行錯誤して仕組みを作って、日本全国に同じようなお店ができた。

2000年前後のコトです。
けれど仕組みやシステムで作られる料理というのは、いつかは人に飽きられる。飽きられると安売りに向かっていくか、異なる努力で価値を高めていくしか生き残る方法はない。大抵のお店が安売りすることを選んで、苦労をすることが多くなってるトンカツ業界の中にあって、付加価値をひたすら高めることで未だに人気を獲得しているお店。

ton moriawase木曜日のランチタイムというのにとてもニギヤカ。
しかもシニアな人たちがかなり多くを占めているのにビックリします。揚げ物=若い人…、では決してないのが勉強になる。

郊外型のファミリータイプのトンカツ専門のお店に比べて、メニューはかなり絞りこまれている。
その上、価格はちょっと高めの設定。
メニューブックの一番最初の見開き頁にある商品で、お店の売上7割ほどをしめるんですよ…、と。
数えてみるとグラム違いの商品を含めたとしても10種類ほどもなくてビックリ。
ちょっと値ごろなランチ商品もあるのだけれど、それを目当てにくる人はあまりいなくて、グランドメニューから選ぶお客様が圧倒的。
残り3割のほとんどが季節メニューで、今はそれがカキフライ。

DSC03329殻付きの牡蠣を使ってる。
厨房の中でひとつひとつ殻から外し、パン粉をつけてふっくら揚げる。それが3つ。
ちょっと小さめのロースカツが一枚ついてひと揃え。
とんかつ世界には色白さんと色黒さんの2種類あって、前者は低温でじっくり揚げるしっとりタイプ。
後者はこんがり。ちょっと高めの温度でパン粉を咲かせるように揚げていく。こちらは後者で、パン粉衣が香り高くてサクサク散らかり風味を作る。
噛むとジュワリとおいしい油が口に広がる。オゴチソウ。

豚肉の断面の美しきこと…、ウットリします。
ツヤツヤしていて、肉の真ん中がプクッとかすかに盛り上がっている。
肉汁が逃げずにずっとそこにとどまり仕上がっているという証拠。見るとジュースが滲んでしっとり。噛むとサクッと歯切れて肉汁ほとばしりでる。
パン粉衣の油に混じって、ロース肉の脂もジュワリと潰れて奥歯でとろける。脂のなめらかでおいしいコトにはもう脱帽。

日本の揚げ物。天ぷらにしてもフライにしても、揚げるというより蒸したような仕上がりになる。

ton kaki衣はカラッとさっぱりしてて、最初は存在を感じるものの、食べてるうちに衣の存在を忘れてしまう。
口にあるのは素材そのものの持ち味。
しかもそれらは空気にも脂にも、当然、水にも直接触れることがなく、自分の水分で仕上がっていく。
つまり蒸し焼き。
パン粉衣がオーブンのようにふるまう不思議な料理。
この豚肉はまさにそんな感じの仕上がり。感心します。

牡蠣も見事な仕上がりです。豚肉以上に蒸し揚がった感じが強くて、ジュースたっぷり。プルンとなめらか。
カサカサとしたパン衣の食感が、そのプルプル感を引き立ておいしい。

ton tonjiruタルタルソースをタップリのっけて、口に含むと海の香りとソースの旨みで口の中が冬色になる。
今年に入っていろんなところでカキフライを食べたけど、このカキフライが一番だなぁ…、って思ってニッコリ。

千切りキャベツにすりおろしたニンジンを混ぜて作ったドレッシングをタップリかけてシャキシャキ味わう。口の中がみずみずしくなるオゴチソウ。

ちなみにこの店。ご飯が2種類。汁も2種類。
そのうち一種類が定期的に変わるのですネ。
会社の決めたガイドラインでは一ヶ月に最低2回は変えるコトになっている。けれどココでは月に三回。しかもそれがしっかりおいしい。

こういうところがお客様から支持され、それで少々高くとも売れるのでしょう。
飲食店の商品は、おいしきゃ売れるってことじゃない。何度も何度もくる価値がある。何度も使っているうちにお店の人との信頼関係が出来上がる。
人と人とのつながりの中で、料理が売れていくんだなぁ…、と思ったりする。お勉強。

 

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