「お願い」と今日のイエ飯

最初にわがままなお願いをいたします。

ここはあくまでサカキシンイチロウのブログです。「ジョージさん」へのコメントや感想はお控えください。「ジョージさん」へのあたたかいお声掛けはたいへん嬉しく思いますが、このブログには「ジョージさん」も「つねさん」も登場しません。
最近自分たちに起きた大きな出来事で、このブログと「ほぼ日」での「ジョージさん」の境界線が曖昧になってしまいましたが、ボクはジョージさんであることをやめ、彼もつねさんでなくなったところから、本当のボクたちがはじまった…、と思って書いたのが「ほぼ日」での連載でした。
個人的なことで恐縮ではございますが、どうかご理解の上、ご配慮お願いできればと存じます。
「さよならネ、つねさん。」への感想は、どうぞ「ほぼ日」宛てにお願いいたします。
また、サカキシンイチロウは元気でいられるよう積極的に日々の活動をしておりますが、精神的にはまだまだ不安定なところがあるのが現状です。いただいた長文のコメントに対し、ときに失礼な返信になってしまうこともあるかと存じます。またお返事をさしあげること自体、気持ちの余裕がない場合もございますこと、あわせてご理解いただけましたら幸いです。

最近、無性にパンを食べたくなる。家でぼんやりしてると口が寂しくなってそんなときにパンがあると気持ちが落ち着く。だから買い置くことが多くなった。クロワッサンは是非もので中でもトロワグロのクロワッサンはオキニイリ。
トロワグロのクロワッサンはひときわ表面がバリバリしてる。かわりにクシュッとバターと溶け出すような食感はあまりなく、前歯がずっとくすぐったくなる乾いた食感がかなり好き。
お供にベーコンエピを買う。一房分のサイズがほどよく、ベーコンの周りに胡椒をたっぷりほどこし焼き上げている。それがヒリヒリ辛くて、ベーコンの脂の風味をキリッと引きしめるのがなんともおいしい。ベーコンエピではここのが一番好きかもしれない。オキニイリ。

たのしいお酒を飲む人でした。
なんでも飲んだなぁ…。
日本酒も洋酒もワインも焼酎も。
オーセンティックなバーに行くと、マッカランとかグレンフィディックとかシングルモルトをストレートで飲み比べしてニンマリしたり知識もかなりなものだった。
ボクは仕事で飲むことはあっても家で飲むことはまずなくて、でも彼と一緒にいるうちに酒の肴を作るのが上手になった。
中でも彼が一番好きでよく作ったのが鮪の漬け。さらしで鮪の切り落としを包んで煮きった日本酒、醤油と白だしで作ったタレにひたして休ませるだけ。
ねっとり、ひんやり。鮪の酸味に風味が口に広がるゴチソウ。ボクはそれでご飯を食べて彼はのんびり酒を飲んでた。そう思いながら作った今日の漬けマグロはとびきりおいしい。もったいない。

たまになぜだか瓶ビールを買ってくることがあったなぁ…。小さなグラスをコトンとおいて、栓を抜いたら自分でそれを注ぐことなく、グラスを持ち上げじっとボクが注ぐのを待つ。今思えば甘えたくなったときに瓶ビールを買ってたんだろうなと思った。あいらしい。

日本橋の弁松総本店のお弁当を晩ご飯のメインにしました。
彼はこの甘煮でお酒を飲むのが好きだった。
特に好きだったのが「抹茶ラム」。
ラム酒を氷をたっぷり詰めたタンブラーに注いでそこに抹茶を注ぐ。
不思議な組み合わせなんだけど、抹茶の緑臭さがラムの濃厚な甘い香りと一緒になるとフルーティーでやさしい香り、味わいになる。
確かに甘い煮物にピッタリ。
しいたけ、レンコン、つくねに里芋。たけのこ、かまぼこ、玉子焼き。つとぶにカジキを煮たのとどれもしっかりとした味付けで、ボクは中でもカジキが好物。彼はしいたけが食べられなかったから、カジキとしいたけだけをもらって残りは彼に任せてそれで良しとしていた。
そうそう「つとぶ」は彼の好物。ムチュムチュとしたお麩独特の食感たのしい。よきゴチソウ。

お供にうどん。まずあごだしパックで出汁をとり、白醤油と塩で味をしっかり整える。茹でて袋に入った細麺を直接汁に投入し、グツグツ煮込んで麺がクタッとしたとこで麺だけとりあげ、器に移す。
残った汁に野菜のかき揚げを崩して入れて、溶いた卵を注ぎながらふっくら煮込む。卵がほどよくかたまったとこで、うどんを入れた器にザザッと流して完成。かきたまだとか、卵とじとかをなかなかフワッと仕上げることができなかったけど、今日は鍋の代わりにフライパンで仕上げてみたらこれが見事にフワッと仕上がる。温度が安定したからでしょう。一味をたっぷりふりかけて、卵の甘みを引き立て味わう。
日の菜って小さな大根みたいな野菜の漬物カリカリ味わいながら夜のお腹が整った。

コメント

  1. ガブリエル

    このブログをご覧になっている皆さんの心の中には「サカキさんの席」が用意されていて、たとえどんなに時間がかかっても皆さんその席を空けて待っていてくださると思います。どうか無理をなさらずご自身のペースでゆっくりとお気持ちに向かい合っていかれますよう。それだけお伝えしたくてコメントいたしました。お返事は不要です。どうかお大事になさってください。

    • サカキシンイチロウ

      ガブリエルさん
      こうして普通にコメント頂いて、それに簡単に返事をする。これがボクにとってはかけがえのない日常なので、それだけは粛々と行っていこうと思っています。
      果たして時間が解決してくれるんだろうか…、と思うとやるせなくなりけれど一日一日がいまだにたのしい思い出と新しい発見に満ちあふれていることに感謝しております。
      ありがとうございます。

  2. いわし

    先月大好きな父を亡くしました。
    食いしん坊の父が晩年全然食べられなくなり、それでも「これ美味しそうだねぇ」と最後まで食べもの、そして楽しい食卓に貪欲な人でした。
    サカキさんとご友人との、食を通じての思い出話を拝読すると、勝手ながら代弁してくださってるように感じることがあって、共感したりキュンとしたり切なくなったり癒されたり、しています。
    ぜひご負担にならない範囲で。

    • サカキシンイチロウ

      いわしさん
      彼も一度に食べる量が徐々に減って、間食の頻度が増えていました。それでも食事療法をしっかりしていればよかったのでしょうけれど、夜中やボクの外出中に隠れていろんなものを食べていたようです。
      それでも最後まで食べたいものを食べて死んだからそれはそれでシアワセだったのかなぁ…、と思うようにしています。
      ボクの父は脊椎損傷でほぼ寝たきりの状態で逝きました。食べたいものが食べられず、お医者様はまだまだがんばれますよ…、とおっしゃっていたけれど食べることを自らあきらめてなくなりました。最後に食べたものは大粒のいちご一粒でした。
      食べるって本当に大切なこと。
      食べられることはシアワセなことをしみじみ思います。
      お父様をなくされて寂しい日々を送られてらっしゃるかと思います。ご冥福をお祈りします。

  3. リムママ

    サカキシンイチロウ様
    誠に申し訳ありませんでした。
    配慮をかいてました。
    深く反省しております。 

    サカキ様のこれからの御活躍を願っております。

    • サカキシンイチロウ

      リムママさん
      私に対するコメントはウェルカムです。これからもよろしくお願いいたします。

  4. けいたろう

    かけがえのない尊い命ですものね

    悲しみは癒えることはないかもしれませんが

    悲しみが愛へと変わる瞬間は
    時々、訪れると信じます。

    どうぞどうぞ、十分にご自愛くださり

    生きていた証 生きている証 愛の証でもある

    おいしいもの食べて、
    お過ごしくださいますように。

    たまごとじのおうどん

    フライパンでフワッフワッと♪ やってみます。

    • サカキシンイチロウ

      けいたろうさん
      よき思い出をたどりながら、ひたすら毎日を過ごしております。癒えることなき寂しさを、これほどまでに思い出が次々溢れてやってくるかけがいのない日々を一緒に送ってくれたことに対する感謝に変えていこうとも思っております。ありがとうございます。

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