お江戸のそばでウェルカムバック

旅から東京に帰ってくると食べたくなるのがお江戸のそば。オキニイリのそばの店。小松庵にくる。
新宿の高島屋の食堂街にある店で、大きな窓の外には西新宿の超高層ビル。
外の光がたっぷり店までやってきてどこに座っても明るく、気持ちがのびやかになる。
男性スタッフは明るい色の背広にネクタイ。
女性はきなりのワンピースと装いたおやか、仕草も優雅でホッとする。
メニューは比較的絞り込まれて特別変わった提案はない。実直に蕎麦の品質で勝負をしている…、って感じのお店。とはいえ職人ぽさとか威張った感じがないのがうれしい。ちなみにここではずっと「生粉打ち三昧」という料理をたのんでる。

蕎麦粉十割で作る生粉打ち蕎麦がそもそもここの名物。その名物をいろんな食べ方で召し上がれという、サービス精神のかたまりのようなお得な料理。
四角い御膳にギッシリ、器が並びます。
ざるにはせいろ。生粉打ちそばがこんもり盛られて、キリリと角立つ麺線凛々しく、なにより艶っとみずみずしい。
せいろをたのしむタレが2種類。醤油のタレとゴマのタレ。薬味がネギにわさびにキュウリとこれが独特。蓋つきの器の中には鴨南蛮。天ぷらと塩がついてひと揃え。

天ぷらはエビに穴子にかぼちゃにししとう。
まずはせいろの醤油のタレに、エビの天ぷらをひたしてパクリ。
タレにも揚げ油の風味をうつして、スルンと味わう。
蕎麦とはツユと薬味を食べる料理でもある。
料理自体が繊細で、ネギをひとつまみのっけただけで麺も汁もタレも風味、味わい変える。

だから薬味に力を抜かぬお店がボクは好き。この店のキュウリは胡麻ダレのもったりとした重たさを、スッキリさせて食感、風味を爽やかにする。七味も独特。赤唐辛子は大きめで山椒が多め。深入りにした胡麻の風味は濃厚でエキゾチックな味わいさえある。

実は、鴨南蛮は苦手の料理のひとつだった。鴨の脂と風味が蕎麦に合わないようにずっと思って避けていたけど、ここで食べてみてしみじみうまい…、と見直した。鴨の脂が焼き切れていて旨みが上等。ネギもこんがり焼かれてて量も程よい。脂のコクがうつった汁はどっしりとして、ねっとりとろける蕎麦と混じって滋味たっぷり。最後にスキッと出汁の酸味で幕引き。オキニイリ。
冷たいそばのスルスルとした食感と、温かいそばのねっとりとした喉越しを食べ比べして一本のこらずお腹におさまる。ぽってりとした蕎麦湯でタレを味わってゴキゲンな昼、ごちそうさん。

 

関連ランキング:そば(蕎麦) | 新宿駅代々木駅新宿三丁目駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。