うま味=おいしさじゃない

うま味を多くすれば料理がおいしくなる。
そう思って料理を作る人がいる。
そういう人たちにとってとても簡単なことは、化学調味料を使ってうま味の濃度をどんどんあげていくようなこと。
果たしてそれは正しいことか?

うま味=おいしさの基準…、なのかということをちょっと考えてみようと思う。

ちなみに日本では「5基本味」というものがあると定義されています。

① 甘味
② 酸味
③ 塩味
④ 苦味
⑤ うま味

あたかも世界中で使われている普遍的な考えであるかのように思われがちだけど、うま味を5つめの味の要素にくわえたのは日本人。
うま味礼賛な日本の食文化は、世界的にみて良くも悪くも特別なのかもしれません。

↓ それはそれはおいしい、けれど飲み終わって口に広がる酸味に驚かされる東京會舘のコンソメスープの画像をクリックすると「note」のリンクが開きます。

コメント

  1. batten

    味ののせ方が足し算だったり掛け算だったり。そこに旨味以外の酸と甘が入ってきて、それを引き出す塩味。
    道筋を知っているプロが、助け舟にMSGなど入れるのは理解できますし、値段を考慮したら仕方が無いのかも知れません。
    家内が有名な出汁屋のダシパックを購入しましたが、味噌汁の味がきつくてきつくて・・・
    パッケージの裏を見たら納得したしだいです。

    • サカキシンイチロウ

      battenさん
      料理を作っていて、一から味を作っていくと途中で訳がわかなくなることってあるんですよね。
      そんなときに、パパッとほんのちょっとだけ化学調味料。途端に味が決まることがあります。
      そういう使い方が一番なんだろうと思うのですよね。
      知らずに使ってしまう化学調味料ほど厄介な曲者はありません。

  2. to22by

    化学の調味料は厄介です。でも、昔々の話で恐縮ですが、高校の家庭科の授業で昆布から出る旨味のグルタミンサンも鰹節の旨味のイノシン酸も発見したのは日本人の科学者だと習った時、すごいなと思い、日本人であることを誇らしく思いました。ナイフと同じで、使い方次第ということなのでしょう。

    • サカキシンイチロウ

      to22byさん
      大昔からあったはずなのに気づかなかった。そのことを化学的に証明した探究心の深さに関心させられますよね。
      化学調味料があればこそ外食が手軽なたのしみになったという側面もあり、業界のはしくれにいるものとしては感謝する気持ちもあり、けれどそのせいで起こった様々な問題をなやましいとも感じる。
      諸刃の剣ということですネ。

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