「食べて勉強」の修学旅行、宮城編

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古川をバスで出発。毎月一度、あって勉強している仲間と宮城県の仙台付近の勉強をする。話題のお店、気になるお店を訪ねて食べて、思ったことをみんなで語る…、そういうひととき。まるで大人の修学旅行。
「かに政宗」というお店。
伊達政宗の仙台にあって、かに政宗とはなかなか洒落たネーミング。個室感覚のおしゃれな店でカニを気軽に味わえる。特に「洒落た空間」が売り物で表から見てもお店はかなり立派。…、ただ、2階にみえるところはハリボテでちょっと映画のセットのような造りであるのが、ちょっと今風(笑)。

kani-1000enkani-dukusi開店とほぼ同時にきたのに、すでに30人ほどの先客があり開店前から行列ができるというので有名。
それというのも、一日限定数の手軽な昼食メニューがある。
例えば、茹で蟹とカニの太巻きが付いたメニューはたった1000円。天ぷら、うどんに茶碗蒸し、サラダまで付きこの値段。

桶に氷をギッシリ詰めて刺身を盛って、それに天ぷら、煮物に小鉢、茶碗蒸しまでついてるメニューも1000円だという。
料理のひとつひとつを丁寧にプロの目利きで見ればなるほど、と思わせる工夫があって、けれど1000円という圧倒的な値段で売れるというのがスゴい。

カニの蒸し寿司、蒸し蟹、カニの甲羅蒸し。サラダや小鉢、茶碗蒸しというカニづくしセットが1500円と、それもかなりお値打ちなのにそんな魅力も吹き飛ぶようなかなりの迫力。
これら限定料理にありつこうと、それで行列ができるのでしょう。
毎日行列ができるというのが、宣伝効果を産んではいるけど、それぞれの限定数量を合計すると200食ほど。

店の席数から考えるなら、並ばなくても多分、もれなくありつけることになるにも違いなく、商売上手…、とちょっとニンマリ(笑)。
他にも沢山、ランチメニューはあるのだけれど、それらを注文されるより、この3商品に注文が集中すれば、厨房の中の仕事が合理化できる。お店の人も喜んで、お客様も助かる仕組み…、なるほどなぁ。

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かつてならば一番人気の料理なんだろう…、と、思われる握り寿司と蕎麦に天ぷらの組み合わせ。今となっては組み合わせだけでお客様の気持ちは誘えぬ、当たり前の料理になった。にも関わらず、寿司は回転寿司的ロボット系の寿司で時代の流れを感じて、しんみりとする。
なぜだか東北地方でじんわり人気を獲得しつつある、味噌煮込みうどんは以上に甘くて子供味。牛タン焼きは噛み切れぬ世代を意識してでしょうか…、一口大に切り分けられてて、こういうところはシニア向け。いろんな世代やライフスタイルの人たちにアピールしようとするとこういうことになるのかと一同、ほどよく勉強をする。

 

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nan1nan2それからちょっと移動して、仙台郊外の「利府」という街。
15年ほど前まではイオンモールとシネコンのおかげで人気のあったエリア。
今となってはモールもシネコンも古くてサイズが小さくて、わざわざ人を集めるほどの魅力のない場所になっちゃった。時代の流れは残酷です。

そこに一軒。
岩手県を代表する和風ファミレスチェーンの「南部家敷」という店がある。
ボクの父がかなり深く関与していた会社のひとつで、南部曲り家をモチーフにした店造りとか、象徴的にお店の前に置かれた水車とか30年以上前にできたモデルがそのまま今も、変わらずある。
それがかなりなつかしく、けれどなつかしいばかりでは今のお客様に訴求できなくなるんだけどなぁ…、と、ドキドキしながらお店に入る。

そもそも建物の向きが街道に面して建ってる。わざわざ来てほしい郊外立地のお店にとっては正解だけど、この場所、この立地はショッピングモールに来た人たちの便利なように作らなくてはならないロケーション。結果、モールに背中を向けたような存在。モッタイナイ。

nan3お店の中も昔のまんま。
民芸調の建物に、なぜだかアンティークな西洋ランプが下がってて、これも昔のハイカラ趣味。
柱や床は磨き上げられピカピカしてる。頑張ってるなぁ…、と思いつつも必要以上に広い通路やブース席が醸し出す、ファミレスっぽさは隠しようがない。
従業員がハッピのようなユニフォームというのも昭和なムードのまんま。
これで果たして若い人たちが働きたいと思うんだろうか…、と心配になる。
またもドキドキ。
メニューをみます。

蕎麦に天ぷら、いなり寿司や巻物にかつ丼、定食と本当に昔のままなのです。
ボクがまだ父の会社でインターンをやってた頃、メニュー分析をしたことがあり、そのとき見知ったメニューが今でも売られてる。値段がちょっと上がっただけで、これでしっかりやれてるとしたらそれはスバラシイコトって思ったりする。いくつか試食。

nan-reimennan-suisha「和風そば冷麺」って料理があって、気持ち惹かれる。

他の蕎麦屋でも食べることができるメニューがほとんどの中、これだけ異彩を放っていたから。
どんな料理?と思って食べると、なんとこれが、盛岡冷麺のスープの中に冷たい日本蕎麦が入っているモノ。

具材は鶏のチャーシューにキュウリにワカメに茹で卵。
海苔にかまぼこ、なめこが入っているのが和韓折衷的で、コクあるスープとハリのある蕎麦の相性が本当によい。

辛子味噌が用意されてて、それを入れると一気に韓国モードが発動。ビリビリ辛くて、しかもスープの甘みと一緒に箸が止まらぬゴキゲンさ。

水車そばという昔からの名物料理。
器も蕎麦も天ぷらの昔のままで懐かしく、けれどタレがちょっと甘くてビックリします。
甘み控えめで醤油の風味がスッキリしたタレが特徴的な料理だったのに、こういうものまで甘くなる。ココだけ時流にのっているのがオモシロイ。

nanbuyasiki変わらぬコトはおなじみさんにとってはウレシク、たのもしいコト。
けれど、変わらなければいいかというと、お客様はユックリ変わる。そのユックリの速度に合わせてほどよく変わるコトも大切。
特に20年とか50年とかというスパンで料理を考えるなら、世代も代わり嗜好も代わり、なにより周りの環境が大きく変わる。「老舗だなぁ」と言われるコトはステキなコトで、けれどぼんやりしてると「古臭いなぁ」と思われる。
いつまでも、ういういしくてみずみずしい、けれど老舗と言われる店にどういうふうにしたらなれるか…、とみんなであれこれ考えた。

ごちそうさまとお店をで、何気なく表のドアを閉め振り返る。
貼り紙一枚、見つけます。
曰く。
スタッフ不足で客席の一部を閉めてる。メニューも限定メニューで営業しております…、と。なんと寂しいコトでしょう。確かに飲食店はどこも人手が逼迫していて、それでも必死にやっている。正直に、人手不足ですということを正直だって思うか、それとも弱音を吐いてると感じられるか。これまた深くて大きな課題。いろいろ勉強いたします。

 

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